【真実を発信208】ブランディングについて・・・藤巻幸夫参議院議員講演

本日まで休会、明日から県議会は各会派の代表質問が始まります。前回記した「ハラールのメニュー開発」に関して、今日付けの千葉日報で取り上げられましたので、この文章をクリックしてお読みになって下さい。

昨日のイベントに関して、もう1つ、出席した水野賢一政調会長の政策セミナーについて記します。講師は藤巻幸夫参議院議員、テーマは「ブランディングについて」でした。藤巻議員は、ビジネスの世界では”カリスマバイヤー”と称されたほど実績でおなじみの方でしょう。今後、日本から世界にモノを売るために、持たれているノウハウは不可欠で、政治の世界に身を投じた後も、自らこの分野で政策活動をして行きたいと述べていました。成長戦略を掲げる、みんなの党にとって欠くことができない人です。

さて、モノが売れる・・・ということですけど、欧州のブランドが飛ぶように売れ、逆にスーパーの衣料などが不振・・・こうした現実があることからも、モノが売れる決定的な要因が“価格”ではないことがわかるでしょう。

また、かつて世界を席巻した日本の家電製品が苦戦するようになりましたが、他に追随できない機能を持ち合わせながら海外製品に負ける・・・技術力も決定的な要因とはなりえないことを実証しています。藤巻議員は、「技術が高ければ売れる」という日本メーカーの考えをバッサリ!もちろん、技術力も重要な要素ではありますが、それだけに拘っていると、日本メーカーの将来は暗いかもしれません。

藤巻議員が重要と説いたブランディングですが、(1)コンテンツ、(2)VMD(ビジュアルマーチャンダイジング、見せ方)、(3)PR、(4)人・・・大きく4つの要素があります。

このうち、最初のコンテンツは、モノには、色、柄、素材、デザイン、機能、用途、サイズ、価格の8つの要素があり、これらを踏まえ、お客さんに売るため「持ちたくなる理由をつける」ことがブランディングの基本となります。顧客が欲しがっているものを作る・・・売るためには当然のことだと思いますが、日本のメーカーはそれができていません。それは観光分野も同じと指摘していました。

続いての見せ方は、ひと言で言えば、感情と心理で商品を欲しくさせる・・・となるでしょうか。たとえば、同じ1000円の品物でも、綺麗に陳列してあるものと、無造作にワゴンセールと称してカゴの中に放置してあるのとでは、どちらを「買う気」になるでしょう?PRや人が重要な要素であることは言うまでもありませんが、話を聞いてみて思ったのは、コンテンツや見せ方に関して日本企業はブランディングという視点で欠くことが多いということでした。

講演の中で、いろいろなエピソードを織り交ぜていましたが、その中で興味深かったものを記します。技術では、日本のウール産業についての話が印象的でした。日本のウールの技術はひじょうに高く、本場欧州の製品に負けません。ところが、トレンドは防寒着にダウンなど軽い素材が好まれるようになり、それもあって重いウールは衰退しつつあります。モノの8つの要素で「素材」がこれに当たりますが、使われなくなった素材に力を入れても、消費者が好まない以上、売れません。

ここからは、政治の話になりますけど、政府は国内のウール産業に補助金を投じています。もちろん、ウール産業で働いている方の生活も重要ですけど、国全体を考えれば、それで良いのでしょうか?売れる産業の“ブランディング”等にその分お金を回せば、それだけ国全体を富ませることになると考えられます。政治も、こうした点を考えていかなければいかないでしょう。

もう1つは、観光産業のPRの話です。感情に訴えるという点から印象に残ったのですが、たとえば、田んぼの中に自動販売機がぽつんと1つある写真・・・これは何気ない光景でしょう。しかし、海外から見れば、これは驚愕すべきこと。誰もいない場所に自販機があっても盗難されない・・・日本は安心して訪れることができる国・・・それだけ治安が良いということを訴える効果があるのです。

観光については、海外旅行者の窓口を視察で訪れた際、日本の昔からの光景をみたい・・・そう訪ねてくる人が多いと聞きました。富士山など有名な観光資源目当ての方も多いのですが、ありきたりのものを観たいという観光客が少なくありません。千葉で言えば、房総半島の棚田、江戸時代の光景が広がる房総のむら・・・これらを前面に出して千葉の魅力を海外に訴えることの効果は大きいと感じました。

私は政策面で県内の観光産業活性化に取り組んでいますが、藤巻議員の話を担当者に聞かせたいと思ったほど。また、政治の世界にも通じる話も多く、日々の活動に今回の講演を活かしたいと思いました。

以下をクリックして下さい。バブルが弾けたようで、順位が下がってきました(笑)。

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