【真実を発信245】中央官庁とハラールの意見交換会

引き続きハラールの話題です。本日は永田町まで出向き、参議院議員会館の会議室にて、ハラールに関する意見交換並びに日本ハラール協会の要望活動を行いました。

中央官庁とは初の意見交換会です。水野賢一政調会長同席のもと、関係官庁として経産省、農水省、厚労省、財務省から各ジャンルの担当者が出席。2時間ほど割いて頂き、問題点などを議論したのです。

インバウンド、製品の輸出を行う上で必要な分野を網羅、経産省からは樹脂、包装、認証関係、農水省からは製糖、油脂、畜産関係、厚労省からは食品添加物、輸出食品関係の担当者に集まって頂きました。財務省は何で?と思われるかもしれませんが、塩が専売のため、理財局から製塩関係の方に来て頂いたのです。

とりわけ、日本ハラール協会からは、国内で認証するための環境が脆弱であり、この点を訴えかけました。現在、国内で認証機関として実質的に稼働しているのは同協会を含めて2団体。2団体は、海外の認証機関から“お墨付き”を貰い、それをもとに国内で認証する形となります。

このほかにも、認証団体はありますが、いずれも一般事業会社、モスクなどが出すプライベート認証。ここで認証を取得しても、いざ輸出する際は、ほぼ無効となり、ためにトラブルが発生しているケースも生じています。ちなみに、日本ハラール協会は、マレーシア政府の認証機関ジャキムから認証された団体であり、マレーシア政府から認められた格好。事実上、政府機関から認証を受けた形となるため、輸出がスムーズとなる訳です。

ところが、昨今の関心の高まりから、ハラール認証へのニーズが増え、2団体ではとても捌ききれません。また、直接、海外の認証機関で取得する場合、たとえば、食品企業の場合など、成分のみならず、製造工程といった企業秘密を提示しなければならず、知的財産保護の観点から好ましくないと言えるでしょう。

そうした問題点を解決するために、国内認証機関の上部に海外機関と折衝する政府系機関を設置、知財保護など諸問題をクリアし、かつスムーズに認証が出せるような環境を整えて欲しい・・・と各省庁に強く要望しました。

来年度は農水産物輸出振興に関し、ハラール枠で約60億円もの予算が計上されるので、今のままではせっかくの予算が活かされないリスクが生じます、そのための環境作り、急がなければなりません。