千葉県が公表した第46回県政に関する世論調査を読んでみました。すべてを紹介するのは物理的に難があるので、筆者が毎年、最も注目している項目についてのみ記すことにします。
この調査は、県民の生活と県政の主要分野にわたる県民の関心、要望、意向などを捉え、県政推進の基礎資料とすることを目的とするもの。千葉県全域で地域に偏りがないよう満20歳以上の男女から抽出。標本数は3000人で昨年8月14日~9月2日に実施し、1556件の有効回答がありました。
人口減少が注目される中、回答が気になるのが市川市が含まれる葛南地域における「移りたい理由」の項目。これは「あなたは、現在お住まいの地域に、ずっと住み続けたいと思いますか?」という問いに対し、「千葉県内のよそに移りたい」「千葉県外に移りたい」「千葉県内、県外どちらでもかまわないが移りたい」の3つを選んだ方が選ぶものです。
葛南地域では、回答数396人のうち、58人が「移りたい」を選択しましたが、その中の27.6%の方が日常生活の利便性が悪いと挙げていました。ちなみに東葛飾地域で、同様の選択をしたのが16.7%、サンプル数は必ずしも十分とは言えない、さらに、県内では3番目に低いながら、同じ東京に隣接する東葛飾地域とこの差は少しガッカリしました。
実は、反対に「住み続けたい」理由として、日常生活の利便性が高いを選んだのは52.8%と県内トップ。この結果は、当たり前と言えば当たり前なのかもしれません。ちなみに、東葛飾地域はこの質問は37.3%です。しかし、同じ東京への隣接地である東葛飾地域と比較した葛南地域のサンプル回答が示すのは何か・・・通勤・通学、買い物、医療など、どの分野で利便性を判断しているのはわからないながら、もしかしたら、葛南地域は、東葛飾地域に比べて、地域内における利便性の格差が大きい・・・そう考えることも可能であり、その意味で意識調査の詳細な分析が必要と言えそうです。