千葉県議会12月定例議会は、総選挙が公示された2日は休会でしたが、3日全日と4日午前中に各会派の代表質問が行われました。例によって、一般質問とともにダイジェストで私が注目した項目に関してお伝えします。
トップバッターは、自民党の江野澤吉克議員(袖ケ浦市選出)で、最初に取り上げたのは財政問題でした。県税収入の見込みを問い質したところ、森田知事は「好調に推移しており、当初見込みの6817億円を上回る額で推移している」と答弁。背景にあるのは、景気回復を背景とした法人事業税の増収です。ただ、今後については、海外展開している企業も多いため為替動向などを踏まえ、慎重に精査するとしていました。
一方、平成27年度予算に関しては、現時点で歳入が790億円増、歳出が1040億円増、250億円の収支差が発生すると想定。この不足分に冠しては、事務費の精査を進めるとともに基金の活用などで埋めて行くとしていました。厳しい財政下、概算段階で義務的経費を除く経費で一律10%のカットを実施しましたが、より一層の削減が求められることになります。
このほか、江野澤議員は、台湾を訪問した知事のトップセールスに関して、輸入規制の解除要請に対して台湾当局が前向きに検討するとしていたとの答弁を引出したほか、千葉県ヤード適正化条例について、これまで任意調査に留まっていたヤードの査察が、条例制定で立ち入りが可能になるため、自動車盗の温床となっている不法ヤード一掃を目指すと県は示しました。
民主党の代表質問は、田中信行議員(千葉市若葉区選出)です。県税収入の未収入金が減るとの答弁を引出していたほか、長寿命化計画に基づく県有施設のリニューアルに関して県は「統廃合で施設を減少させた上で、その分で発生した未利用地を売却、結果、経費削減につなげるよう薦める」としていました。
入札不調に伴う1社契約を認める緩和策に関しては「入札不調が頻発する案件は、千葉県全域以上に対象企業を広げた入札の場合に、1社入札を可能とすることで、公平な運用ができる」と示しています。
公明党の代表質問は、藤井弘之議員(松戸市選出)です。資金管理に関して問い、公金運用を平成27年度から基金について一括運用を行い効率化を図ると当局は答弁。一方、起債について、10月に150億円発行した県債が定時償還方式を採用していることを質問し、財政当局は「低金利の固定化から対応しやすいために地方金融機関からニーズが強く、元金の定時償還によって利払いの総額を減少させることができる」とメリットを強調していました。
さらに、スマートフォン対応の広報に関し、現在は情報量が少なく便利さを欠くスマホ対応のホームページを、全面リニューアルさせる際にページを充実させるとの答弁を引出していました。
なお、本日4日午後から各議員による一般質問が始まりましたが、そのダイジェストは追って発信して参ります。