先週末に県当局から各会派ごとに議案説明会が行われ、その席上で、千葉県の平成27年度当初予算が明らかにされました。それによると、総額は前年度比5.9%増の1兆7095億7700万円で、過去最高の規模となっております。
特徴をいくつか記すと、歳入で県税が、消費税率引き上げ効果が平準化する一方、企業業績の回復を背景に地方消費税、法人二税の増加が見込め、前年度当初予算に比べて10%増の見通しとなりました。一方、県債は建設地方債が増加する半面、臨時財政対策債が大幅に減少することで、約6%の減少を見込んでおります。
ただ、ストックでみると、建設地方債は300億円減少となりながら、年々臨時財政対策債が積み重なり、県債残高は3兆0780億円と640億円の増加。県独自の借金は圧縮されるものの、お金の流れをみると、国のツケが膨らむ格好となり、健全とは言えない状況となりました。県庁局は概算要求の段階で、昨年度に続き義務的経費を除く経費を一律10%カットするなど、財政改革を進めております。しかしながら、そうした努力は評価できながらも、現状は厳しいと言わざるを得ません。
一方、歳出では人件費が5744億円と0.7%の増加。ただ、知事部局に関して言えば768億円、率にして1%減少しており、私ら会派が訴えてきた給与削減は少しではありながら、予算に反映されています。
厳しいのは社会保障費の増家184億円増、7.8%増の見込みとなりました。圏央道、外環道など急ピッチに進む投資的経費も196億円増、13.3%増と同様の額を見込みながら、これと異なるのは、社会保障費は高齢化進展を背景に、構造的に年間百億円単位で今後も毎年増加する点でしょうか。
この分野は、毎年、県の負担が大きくなるため、歳入面でそれに見合った額を確保するために、経済成長戦略の徹底、同時に歳出面での無駄の削減、それらを両輪で進める必要があります。
各論に関しては、今後も折に触れ記します。