先週、今任期中でおそらく最後になろうと思われる県内視察に参加しました。資源エネルギー問題懇話会による、東京電力の富津火力発電所(富津市)、五井火力発電所(市原市)の視察です。
富津発電所は、昭和61年(1986年)11月に1号系列が運転開始。その後、4号系列が平成22年(2010年)がスタートし、現在に至っています。総出力は504万Kwで、火力発電所としては国内第3位の規模。使用燃料は液化天然ガス(LNG)で、所内にはLNGの貯蔵タンク群が併設され、神奈川側と地下パイプラインで結び、東京湾内にあるLNGを使用燃料とする火力発電所に供給してきました。
LNGの受け入れ基地として、東電内受け入れ量の4割超がここで受け入れています。年間167隻のLNG船が来航。現在、東電の燃料費は約7割をLNGが占め、今後の課題としてはいかにLNGの調達価格を下げる点にあると言えるでしょう。
東電によると、メインとして使用される従来の重質LNGから、安価な軽質LNGへのシフトを行っているとか。異なった産地のLNGを同一貯槽で受入貯蔵する場合、細心の管理が必要となるほか、運用調整の必要性から貯槽2基を増設する予定です。いずれにしても、今後はいかに安価な軽質LNGを調達するかが課題になります。
一方、五井発電所は昭和38年(1963年)6月に1号機が運転を開始、半世紀以上にわたって管内に電力を供給してきました。建屋や内部の発電機を視察して回りましたが、ここで問題となるのは老朽化でしょう。安定的に電力を供給するために、設備の更新が計画されています。
五井発電所では、太陽光発電接続問題に関する勉強会も開催されました。自然エネルギーへの転換、原発再稼働の可否・・などが議論だれていますが、太陽光発電の普及を語る前に、分散型電源の電力系統への接続についての知識が欲しいところ。その意味でとても勉強になり、参加して良かったと思っております。
視察に協力して下さった東電の関係者の皆様に、この場を借りて御礼を申し上げます。