東京電力の発電所視察

このところ視察や地元のイベントなどが立て込んで、ブログが滞ってしまいました。今日は8月最初の書き込み・・・3日に所属する千葉県エネルギー資源問題懇話会が行った、県内の東電の発電所視察に関して記します。

回ったのは、千葉火力、袖ヶ浦、富津の3火力発電所。このほか、千葉県には五井と姉ヶ崎の計5ヶ所の火力発電所があり、合わせて1700万KWの出力となっています。

千葉県内で消費される電力は600万KWなので、電力輸出県と言えるでしょう。電力は工業インフラの重要なファクターである点を踏まえれば、千葉は潜在的に工業力を一段と高めることが可能となります。

さて、視察のメインとなったのは、県内における緊急設備電源。計画停電をいかに防ぐか・・・東電が取り組んでいる訳ですが、今回、視察した3発電所において、火力発電の増強を図っています。

その筆頭は千葉火力で建設しているガスタービン・・・33.4万KWのガスタービンを3基設置、これによって約100万KW増強することができます。今年夏に2台、来夏に3台目が稼動する予定。

さらに、袖ヶ浦では英国企業からのリースで1000KW強のガスエンジン発電設備を102台設置し、約11万KW増強できるようにしています。こちらは来年9月までの契約。電力需要を見越して使用するとしていますが、計画停電に追い込まれていない現在、まだ使われていません。

これらは環境影響評価手続の適用が除外され、“緊急”の設備として供用されるのですが、千葉火力の100万KW分などは、面倒な手続きが省ける今回を機に設備を増強・・・などと穿った見方をすることもできます。

それにしても、いろいろ言われている東電ですが、発電施設を管理している現場スタッフは懸命・・・上がしっかりしないと、こうした人達は報われません。

いずれにせよ、計画停電を回避するために、東電では急ぎ取り組んでいることが理解できました。