【真実を発信72】ハラール推進で東南アジア観光客誘致・・・一般質問より(2)

これまでも、表題にある海外観光客誘致など、千葉の観光産業を発展させる施策について論じてきましたが、今回の一般質問では従来とは異なる違う角度から取り上げてみました。

東日本大震災後に落ち込んだ海外からの観光客は、政府の統計などによりますと、ここにきて回復が読み取れるようになってきています。そうした中、中国や韓国など東アジアからの観光客をいかに呼び込むかが足元における重要な課題ですけど、将来を見通せば、経済成長が著しい東南アジア諸国からの観光客誘致も重要になってくるでしょう。

その有力な対象国はタイ、マレーシア、インドネシアになるのですが、ここで問題が生じます。それは、マレーシアやインドネシアはイスラム圏で、食べ物の戒律が厳しいこと。かつて、日本の調味料が豚肉の成分が使われているとして問題になったこともありました。実際に、呼び込もうとするために、その解決策が求められるのです。

イスラム法上で食べられるものをハラールと言いますが、その配慮を推進すべきではないか──と質問しました。

千葉県は成田空港を擁し、日本の玄関口です。それゆえに、推進する価値は十分あるのではないでしょうか。難しいことはありません。現状では、ごく一部のホテルやレストランに限られるでしょうが、ハラールに配慮している施設対し、チーバ君を使った「ハラール」を示すステッカーを配布するだけでもいいのです。

最初は簡単なことでも、千葉県は日本で最初にハラールに配慮した自治体──そうアピールするだけでも、マレーシア、インドネシアからの観光客誘致で優位に立てると思われます。

4月には、日本旅行業協会とマレーシア政府観光局が、平成27年までにマレーシアを訪れる日本人旅行者の数を100万人に増やす「マレーシア100万人プロジェクト」の推進について覚書を締結しました。日本から、マレーシアに大勢観光客が向かうことは、旅行会社にとってプラスになるでしょう。ですが、経済的な観点では、先方の所得水準が向上した場合、日本に多くの人が来て貰うことの方が重要・・・行きっぱなしにしないことです。

先述したステッカーについては、提言、要望しましたが、答弁では「精進料理、豆腐料理などがハラールには最適ではないかと研究している」とありました。マレーシア、インドネシアから日本を訪れる人は、中国、韓国からの人の10分の1~15分の1程度ですが、10年先を見越して、今から東南アジアからの観光客が増加することを考える必要があるのではないでしょうか。