【真実を発信151】ジョブカフェ、船橋オートレース場を視察

まもなく知事選も終了、そんな中、本日は船橋駅そばにあるジョブカフェと船橋オートレース場を視察しました。いずれも県の関連施設です。

ジョブカフェは、若年層の雇用促進を図るため、平成16年6月に設置された、ちば若者キャリアセンター。運営は千葉県産業振興センターに委託しています。

この事業は、同年に経済産業省がモデル事業として15都府県を採択、千葉県はその1つで、船橋に設置されました。JRと京成の船橋駅に隣接するフェイスビルにあり、船橋に乗り入れるJR、京成、東武の各船橋駅から30分圏内で、13市380万人(県内人口の6割)をカバーする格好となります。

現在のスタッフは25名のうちキャリアカウンセラーが18名。ここでカウンセラーによるカウンセリングやセミナーなどが行われ、これらを通じて若年層(対象年齢上限39歳)の就職のお手伝いをしています。

事業で目を引いたのが、必勝倶楽部・・・これは体育会のノリで2週間程度の短期間でグループ研修を行い、就職につなげて行こうとするもの。参加者の目的意識がしっかりしているためか、短期間でも成果が上がると言います。

統計をみると、平成23度までの総利用者は延べ29万1374人。このうち新規登録者数は7万5417人で、就職決定率は54.6%。これは、電話調査に応じた人の分だけで、実際の決定率はもう少し高い可能性があります。

しかも、ここで紹介するのは、派遣やパート、アリバイとは一切無し・・・長く勤めることを目的にしているので、紹介企業はすべて正社員に限っているため、登録者の2人に1人以上の人が正社員として採用されている訳です。昼過ぎに訪れたのですけど、多くの若者でにぎわい、統計の結果を合わせると、ニーズに応えた有用な事業との印象を受けました。

ただ、課題も少なくありません。利用者の居住地は地元の船橋市が30%、千葉市11%、習志野市8%、市川市7%・・・多くが総武線で船橋に行きやすい場所、葛南地区に集中し、松戸、柏など、やはり人口が多い東葛地区の利用者が少ない現状です。現在、ジョブカフェの出張サービスも行っていますが、東葛などの地域の利用者を増やすために、こうしたサービスを積極的に行う必要があるでしょう。

さらに、経産省が事業費を負担してスタートしましたが、平成24年度から委託事業が廃止されたこともあり、同年度から総事業費が2割縮小しました。サービスを維持するため、事実上の受益者である地元自治体に負担金の増額を求めるなど、財政上の工夫も必要となります。景気の上向きは感じられるとは言え、まだまだ雇用情勢は厳しく、現在のサービスを維持するための事業の在り方を考えたい・・・そう視察で思いました。

一方、船橋オートレース場ですが、千葉県では特別会計で計上、公営協議の運営や券売機を手掛ける日本トーターに委託しており、事業として県の財政上の問題は生じていません。

ただ、県が関わる事業であるので、少しでも集客力をアップさせることが求められます。関係者によると、演歌歌手を呼ぶなどのイベントを行った際、やはり集客力がアップするとか。とにかく、いかに客を集めて売り上げをアップするかが、公営ギャンブルの事業としての成否がかかっているので、今後もイベントをいかに積極的に行うか、もちろん、予算との相談になりますけど、これが課題になるでしょう。

オートレースは根強いファンに支えられながらも、ファンの高齢化が進み、将来的に楽観視できません。ひところは、SMAPの元メンバー、森且行選手のデビューで注目を集めましたが、イベント開催のほかに、ファンだけではなく世間的にも注目されるようなスター選手の登場が待たれます。

幸い、大型新人の青山周平選手、アイドルのような女子オートレーサーの佐藤摩弥選手など、将来の大スター候補もいることから、これら選手をいかに世間にアピールするかが大切になりそうです。