一般質問の8番目の項目は「ハラールについて」でした。
本会議場でも述べましたが、関係者によると、昨年1年間、議会でこの問題を取り上げた地方議員は私1人だけだったそうです。「私がやらなければ誰がやる」という気持ちで、今回も取り上げることにしました。
イスラム教徒が食することができるものを指すハラール・・・そのほか、祈祷所の問題なども含めて、イスラム教徒への対応は、この1年で急速に関心が高まり、マスコミでも取り上げられることが目立つようになっています。
千葉県でも、昨年行った私の質問をきっかけに、セミナーの開催など施策が行われました。ハラールへの対応について、現状を聞いたところ「東南アジア諸国からの観光客数は著しい伸びを示しており、市町村や宿泊関係団体等で構成する「千葉県国際観光推進協議会」では、本年2月に、ハラールへの対応として、イスラム料理の体験研修会を開催。また、県では、6月補正予算において、ハラールやベジタリアン等に関する県内宿泊施設の実態の把握や、メニューの試作と在日大使館員等による検証を行う調査事業を盛り込んだところです」と答弁がありました。
さらに、国においては、成長戦略の一つとして訪日外国人旅行者数の大幅な増加を位置づけているため、成田空港を擁する本県としても、食文化等に配慮した受入体制の充実・強化を、観光事業者等と連携しながら進めてまいりたいと考えていくとしています。
昨年の質問は、上記のような観光客誘致、いわゆるインバウンドに視点を置いたのですが、同じことばかりでは能がありません。今年は、農産品や水産加工品などの輸出促進の観点から質しました。
千葉県では、県産農林水産物の輸出につおいて、植木類や水産加工品を中心に、香港、ベトナム、タイなどが主な輸出先で、イスラム圏は人口規模が大きく、また、経済も成長していることから、将来的には、農林水産物の輸出を推進する意義がある地域と認識している・・・といった見解です。
私は、イスラム圏への輸出をスムーズに行うためには、その品物がハラールであることの証明、つまりハラール認証の取得が重要であり、県に対しその推進を進めるべきではないか・・・そう質問しました。
それに対して当局は「青果物や水産加工品について、ハラール認証の取得は必須ではないものの、イスラム圏への輸出を進める上では有利と言われています。しかし、国ごとに認証基準が異なること、また、認証取得には多額の費用がかかること、などの課題があります。県としては、ハラール認証に関する的確な情報収集を行い、イスラム圏への輸出を目指す生産者団体や加工業者に対して、適切な情報提供に努めてまいります」と答弁しました。
千葉県産の農産品や水産加工品の販路を拡大するツールになると思われるので、ハラールの認証取得などの情報提供を積極的に行うべきと私は考えているため、質問の結びで「予算をつけて、正確な情報を提供するための研究を進めて欲しい」と要望しました。
今年度は森田知事がマレーシアを訪れることになりました。それに関する提案、さらには、地元市川では、梨を中東に輸出計画があるため、そのサポートを行うなど、議会の外でも活動しております。
ハラールに関しては、政策に取り組む第一人者として、引き続き提言して参ります。