前回は「防犯カメラ」について記しましたが、今回は「中高一貫校」がテーマです。
このブログの中でも先にクイズで出題したこともあるこのテーマも、選挙期間中に増設を訴えた公約の1つであるので、取り上げることにしました。
最初に断っておきますが、決して受験戦争を煽る意図はありません。ただ、現実に起きていることから目を離さないのであれば、学歴社会に変わる気配がない中、受験熱が冷める様子でないことも事実でしょう。
巷間では「親の収入と子の学歴がリンクする」と言われています。経済的な理由からチャンスを生かせない──これは良い訳がありません。レベルの高い学校が子供の将来の可能性を広げる・・・それが現実であるのなら、安い学費でこうした学校に通えるようにする施策もアリではないでしょうか。
中高一貫校は国立校もありますけど、多くは私立校でお金がかかります。「お金のかからない教育」を謳う、みんなの党の一員として、任期中に県立の中高一貫校の増設に取り組みたいと考えていました。
さて、千葉県にある中高一貫校は、現在、千葉県立千葉中と市立稲毛の2校。このうち市立稲毛は千葉市民のみ通学可能ですので、千葉市以外在住の県民は、実質的に1校しか選択肢がない・・・しかも1学年の定員が80名と少なく、競争率は毎年15倍程度に達する狭き門です。
同じような公立の一貫校、東京都には11校開校しており、人口比を踏まえれば、千葉県にあと4~5校あってもいいという計算が成り立つでしょう。
県立の中高一貫校増設について、県の関係部局にぶつけてみたところ・・・
今年で終了する高校再編計画と、昨年度に策定した高校改善推進プラン、この2つの施策に沿って、先行き設置するかどうかを決める検討課題とのことでした。さらに、聞いてみたら・・・
Q、すぐに増設せずとも、千葉中の定員80名を増やすことで対応しないのか?
──この問いには、キャパシティの関係でそれは無理との回答でした。
Q、また、神奈川県の横浜国大附属横浜中と県立光陵(実は私の母校)のように、
国立校(本県では千葉大附属中が該当)と県立校との連携は考えないのか?
──に対しては、検討していないとしています。
そして、何よりも今後の増設に関し、最も大きな判断する基準はというと、現在、高校1年生となっている千葉中の1期生が出す成果を踏まえて──の1点にあるようです。
1期生ついては、中間段階において、次代のリーダーを育成するという目標に対し、評価が出ているとの判断が下されています。
高校から入学する外部からの生徒をリードするような生徒が多く、社会性、コミュニケーションの能力で1期生たちは優れているとか。関係部局では、現時点では好感触をつかんでいる様子でした。
ですが、「成果を踏まえて」というのは、大学受験の結果も含まれています。東京都では、一貫校ではないですけど、名門・日比谷高校の復活が注目されましたが、それと同じように、社会性などに受験の結果も判断材料に加わります。
関係部局の担当者も述べていましたが、千葉中と同様の一貫校を増やすか否かは、とどのつまり「1期生80人の頑張りにかかっている」──となりそうです。
(水野 文也記す)