【真実を発信294】市川市における領土教育は?・・・市議会を傍聴して(1)

県議会は19日に閉会しますが、地元の市川市議会は3連休明けの24日が閉会日。現在は各議員による一般質問が行われており、本日はみんなの党の石崎ひでゆき市議が登壇したので、応援するため傍聴しました。

石崎議員が通告した質問は以下の3項目です。

〇小学校での領土教育について
〇補助金の過大請求事件について
〇東京電力福島第一原発事故による市川市への影響と対応について

まず、領土教育についてですが、注目されているのは、ロシアが不法占拠している北方領土のほか、日中、日韓の火種になっている尖閣諸島、竹島を、学校教育の場でどう教えていくかという点でしょう。領土というのは日本の国益に関する最重要と言ってもいいだけに、国民がしっかり知っておく必要があります。

北方領土に関しては、文科省の指導要領に記載されているため、問題視されることはありません。ところが、尖閣諸島、竹島については記載がないため、各学校の裁量に任されているというのが現状とみていいでしょう。

市川市の場合、39ある小学校のうち、北方領土については、さすがに指導要綱に記されているため、全校で実施していますが、尖閣と竹島はそれぞれ33校にとどまっています。その理由としては、そもそも指導する資料がなく、各学校にまかせてあるため、との答弁でした。さらに、石崎市議は深く追及し、教えている33校に関しても、学校によって違う教え方をしている可能性があると指摘したのです。

市当局は、この問題について「基礎となる資料を今年度中に作成にとりかかり、新年度の指導時期に間に合うようにしたい」と答弁。新年度から漏れなく領土教育が市内39の小学校で行われるようになるという、100点満点と言える答弁を引出しました。

補助金の過大請求問題に関しては、答弁でこれまでの経過が明らかにされ、3300万円余りの返還請求を受けた社会福祉法人が督促に応じない場合、返還請求訴訟を行う旨を議会に諮るとしています。司法の場で争われる場合、過大請求に関して、市職員の指導があったか否かになると、当局は答弁。あくまでも請求する姿勢を示しています。

最後の原発問題に関しては、質問に対する答弁が長く、成果を得られず残念でした。私も予算委員会で経験がありますが、行政にとって都合が悪い案件に関して、質問と答弁がセットの持ち時間制の場合、長い答弁で質問時間が削られる傾向があります。

東電の原発事故で、除染など対策費として市川市がかけた費用は、これまでに約3億1600万円余り。このうち、賠償責任がある東電から昨年末までに5626万円の入金があったほか、国と県から5175万円の補助金を受けたそうです。残り2億円余りが未回収・・・現時点では東電より回答がないとのことですが、どう対応するか今後の課題と石崎市議は追及しました。

さて、指定廃棄物の問題。市川市には現在、国の基準を超える廃棄物が145.6トン、一時保管されています。国の最終処分場が確定していないため、この問題に対する明確な答弁はありませんでした。さらに、この問題で市町村会議が3回開かれているにも関わらず、その内容について議会に報告無し・・・この点について問題大ありと追及したのです。

指定廃棄物の最終処分場が千葉県内に建設となった場合、千葉県民として考えなければなりません。これについて石崎市議は最後に当局の見解を求めたのですが、土屋副市長は「指定廃棄物については国の責任で行うべきもの。これが、市川市に設置とあれば、市を挙げて議論することになる」と答弁。最後は「国の責任」・・・私も憶えがありますが、国が国が・・・止めて欲しいものです。