市長選の告示日だった昨年3月17日、立候補した渡辺芳邦元県議の出陣式を訪れた際、その挨拶を聞いて「当選したら素晴らしい街になるぞ!」と思って、「【記者魂72】ポテンシャルのある街・・・木更津を訪れて」を記したが、今回の記事はその続編となる。
本日、所用があって君津市、木更津市を訪れ、帰路に着く前に市役所を同僚の川井友則県議(松戸市選出)を訪問、渡辺市長に面会し、色々とお話しを聞いた。
市長になってから、数々の実績を積まれているが、中でも「これは素晴らしい」と思ったのが、市役所の仮庁舎の移転。その詳しい内容に関しては、木更津市のホームページを参照して頂きたい。
渡辺市長によると、当初は市役所を建替える計画であったが、予算を90億円とみていたところ、入札額は約130億円━━そのまま、建替えを強行した場合、約40億円のオーバーを余儀なくされてしまったという。
これでは財政が持たないと判断して建替えを延期、向こう10年は仮庁舎で過ごし、その後、改めて建替えを検討するというのである。
この計画には、いくつか利点が生じよう。10年間、仮庁舎で過ごすコストは20億円弱とオーバーする額の半分で済む。さらに、現在は建設費が全国的に高騰しているが、東京五輪・パラリンピックが終了、震災復興も現在より進むとみられる10年後には建設費の低下も予想され、トータルでは建設を強行するより安く済む可能性がある。
さらに、もう1点、金額面だけではなく、街の活性化に繋がり、”一石二鳥”の施策である点が注目できよう。仮庁舎となる民間施設「アクア木更津」と「イオンタウン木更津朝日」は利用者の利便性の向上に繋がる。とりわけ、JR木更津駅前にあるアクア木更津は、閑散とした中心部の活性化と”一石二鳥”となりそうだ。
渡辺市長は、出陣式の挨拶で「木更津市の中心部は、シャッター通りと化していますが、JR木更津駅、高速バスの発着などを考えると、本当はとても便利な場所で賑わう要素があるんです。今は、郊外に人が流れていますが、市の中心部が活性化するように取り組みます」と述べていたが、この仮庁舎のプロジェクト、財政面を考慮しただけではなく、ご自身の公約実現に繋がる施策とも言えよう。
建替えではなく、仮庁舎にプロジェクトを変更する際、いろいろな雑音が生じたと想像できるが、通常なら、いったん決まった事業をドラスチックに変えるのは難しいと考えられ、そうした意味で、市長のご英断、見習うべき自治体は少なくないのではないか・・そう思った次第である。
誤解のないように記すが、渡辺市長は県議会議員在職中は自民党に所属し、決して、公共事業に何でも反対を唱える左寄りの勢力ではない。”改革派”を名乗る政治家は少なくないながら、こうしたイニシアチブを取れる政治家こそ、真の改革者であると思う。”改革派”を前面に打ち出さずとも、しっかりと実行━━真に街のために尽くすのであれば、それが最も住民のためになる訳であり、街のためを思う政治家は「かくあるべし」と感じるとともに、選挙で応援して大正解と思った次第である。
”手本”を示して頂いた渡辺市長、ご多忙な中で面談の時間を割いて頂き、この場を借りて感謝します。
記事を「ポテンシャルのある街木更津は、渡辺市長できっと良くなる!」のひと言で結びたい。