【真実を発信(20)】通学に不便な特別支援学校

真実を発信 本日は、文教常任委員会を傍聴しました。そのうち注目した議案は、いくつかあった議案のうち、特別支援学校についてです。

 議案に県立市川特別支援学校大野学園の開校がありました。デザインなど4つの職業科を設置する就労を目指す学校で、1学年96人、計288人を定員としています。統合で使用されなくなった県立市川東高校の跡地を活用しました。学校の説明会には、地元である市川のほか、船橋、松戸、習志野などの地域から保護者が訪れ、当局ではこれら地域をカバーできるとしています。

 同校は、自分で通学することが可能な生徒が対象。特別支援学校は年々生徒が増え、不足感があることから、増加を求める声が多いですが、分校などを統合で使用されなくなった学校や、空き校舎・教室などを活用することで、増やす方向です。

 今回は、これとは別に請願も議論されました。特別支援学校の空白地域である習志野市に作って欲しい──というのがその内容。みんなの党では賛成票を投じましたが、もう少し踏み込めないかと個人的に感じました。

 特別支援学校に関しては、お子さんを通わせている有権者の方から「どの学校も駅から遠いなど交通の不便な場所ばかり。送るのが大変なので、この点を改善できないものか」という声を聞いたこともあります。

 通学に親の助けが必要な場合、たとえ10分でも送り迎えの時間が短縮できたらありがたい──そう願うのは当然のことでしょう。当局も今後、分校を既存施設の利用で開校するのであれば、こうした点を配慮して欲しいものです。この請願も、単に習志野市というのではなく、交通の便の良いところ──といった文言があれば良かったと思いました。ちなみに、市川東高校の跡地は、自分の力で通える生徒が対象としながらも、駅から遠い不便な場所です。

 特別支援学校の通学に、スクールバスを利用する場合も、昨年までは2時間かけて通うケースもあったとか。現在は、そうした例は無くなったそうですが、それでも1時間半かけて通う生徒がいるそうです。単に学校を増やすのではなく、通学の利便性も合わせて考えるべきではないでしょうか。

(水野 文也記す)