本日は、グレード・アップ「ナリタ」活用戦略会議が開催されました。これは、本県の財産と言える成田空港のさらなる利用促進と千葉県経済の活性化を図ることを目的として昨年12月に設立、今回で第3回目となります。
会議は森田知事のあいさつに続き、「30万回ビジョン具体化検討調査」の結果について、「成田空港周辺でのカジノ・MICE機能を含む複合施設に関する検討」、「成田空港を圧用したビジネス・交流機能強化等に関する可能性検討調査」の2つを発表。さらに、「成田空港を活用した経済活性化戦略の取組も」について説明がありました。
成田空港の活性化で検討しているカジノを含むIR(統合型リゾート)に関しては、日本独自のものと言える「日本文化体験型、ゲートウェイIR」(A案)と、シンガポールのマリーナ・ベイ・サンズにみられるような「大規模複合型・国際標準IR」(B案)の2つが示され、議論されました。いずれも、世界への玄関口である成田空港がありながら、千葉を素通りしてしまう海外観光客を呼び込もうとするものです。
ただ、出席者から「カジノが解禁となっても、国際的には千葉にカジノをという声が聞かれない現状では、誘致できるのかどうか心配になる」といった意見が出ていました。有力候補とみられる東京のお台場のほか、県内でも幕張新都心などと比べて、筆者も成田は厳しいとみています。
成田にカジノを含むIRを誘致するには、現在、進めようとしている法案が「日本人にもカジノを楽しめるようにする」というのでは、地理的な条件から難しいのではないでしょうか。反対に、外国人のみ限定・・・であれば、一躍、成田はカジノ誘致の有力候補地になるでしょう。
個人的な考えを示せば、カジノを日本人に解放するとした場合でも、当初、誘致する2か所とは別に、成田のみ特区指定か何かで例外的に海外観光客専用のカジノを設置する・・・そんな柔軟な思考が必要と思っています。