【真実を発信96】仕組み債運用その後・・・9月定例議会質問から(1)

9月定例議会は今日が、いわゆる返り初日。代表質問が始まりました。初日の今日は、自民党の佐野彰議員(千葉市中央区選出)、民主党の竹内圭司議員(千葉県緑区選出)の2人です。

6月定例議会で私が本会議場で明らかにした外郭4団体の仕組み債運用について、今日は佐野議員が質問。その後の状況について明らかになったので、答弁から以下にまとめました。

まず、平成22年度末に4団体合計で32億5000万円あった含み損は平成23年度末には27億7000万円まで減少。相場変動によって改善したことが読み取れますが、依然として厳しい状況にあることに変わりがありません。

各団体ごとに規定の整備や定期的に状況を把握する必要があるとの答弁でしたが、性格上、資金の性格上、運用をする必要がある団体については、(1)運用に関して安全性、リスクを正確に把握、(2)運用限度額の明確化、(3)専門知識を有する者を配置する──といった措置を取り、投資を行うとしました。

4団体の中には、これらがまったく無いまま投資を行った団体もあり、遅まきながら、方向が示された訳です。ただ、答弁を聞く限り、抜本的な改革が行われる印象が乏しい上、私が質問した際と同様、運用失敗に関する責任に言及しませんでした。

この問題については、詳細な資料が手元にあるため、それを分析した上で、もう一度言及します。また、近く開催される決算審査特別委員会にて、明らかになると思います。

さて、仕組み債以外の質問で、私個人の目を引いたものを列挙しましょう。

最初は、佐野議員が取り上げた海抜表示です。津波被害が心配される低地など、逃げる目安にもなる海抜表示は不可欠。以前、視察に行った沖縄県では、海抜ごとに、赤、黄、青と色分けし、一目で危険度がわかるように海抜が表示されていました。千葉県では、九十九里地域に電柱を利用して表示されているそうです。佐野議員は、高く見やすい場所である信号機に設置したらどうかと提言。これを聞き、いいアイデアと思いましたが、沖縄方式の色分けとともに、これを実現すれば有用と感じました。

幕張メッセの活性化にも繋がる、京葉線と相互乗り入れについては、JRとりんかい線がサンドウィッチ状態で料金配分が明確にならないことから、現状では貸切や臨時列車のみの運用ですが、県では粘り強く働き掛ける意向。かつて、JR東日本が羽田空港へのアクセス強化から東京モノレールを傘下に収めましたけど、JR東日本によるりんかい線の買収の働きかけ・・・という提言も出ました。

他方、企業庁を整理した後、残余資産をどう管理するかについて、当局は知事部局に組織を移管するなど後継組織を考慮・・・民間に売却といった声は出ず、縮小しながらも形を変えて組織を残す・・・そのように解釈できそうな答弁でした。今議会では、会計の在り方の変更について審議され、整理後の後継組織などが議論されるのは2~3年先になりますが、行政改革を進める上で、これは看過できません。この機会にウミを出し切る施策を考えるよう働きかけていきたいと思っています。

森田知事が用意した原稿ではなく、自分の言葉で答弁されたのが、いじめ問題でした。国会議員時代にも取り組んだ経験があり、子どもの時には先生から「友だち係」に任命されたという森田知事。自らの体験から子ども同士での解決法もあるのでは・・・などと熱っぽく語るなど、この問題に対する意欲は並々ならぬものがあると感じました。