決算審査特別委員会の3日目、今日は防災危機管理部、教育庁、人事委員会、労働委員会について審査が行われました。
目を引いたのは、原発事故に由来する放射性物質対策事業8億円のうち、7億9874万円とほとんどが繰り越し明許となった点です。
この予算、昨年11月に国の3次補正予算が成立したのを受け、土壌除染対策費や中小企業支援など東日本大震災の対応費用を盛り込んだ96億4800万円の追加補正予算を計上した中に含まれたもの。福島第1原発事故対応として県が示した土壌除染などの対処方針の実施費用として8億円を計上し、市町村のごみ焼却場で一時保管されている焼却灰の処理や、放射性物質を含んだ土壌の除染などの対策を実施するため措置でした。
保管場所設置を巡って調整が難航したほか、国からの支出が遅かったなどの理由があったのは確かです。しかし、住民にしてみれば、当局が「国が・・・」と言っても関係ありません。除染作業など、早く実施して欲しい・・・そうした願いがある中で、予算のほとんどが繰り越しでは、納得できるものではないでしょう。
繰り越しの理由として、県当局は「指定廃棄物の一時保管場所の設置について、地元調整に不測の日数を要したこと。また、国の汚染状況重点地域の指定、特別措置法の政省令及び除染関係ガイドラインの策定が年末にずれ込んだことにより、除染の対象、方法等の決定について不測の日数を要したため」と決算書に記しています。
民主党政権が悪い・・・その一言で片づけるのは簡単でしょう。しかしながら、待っている住民にとっては、いち早く復興を望む気持ちがあり、改めて作業の遅れを示すがごとくの“数字”を見るとむなしくなります。住民の要望に応えられるよう、行政はもっと努力する必要があり、我々議員も厳しくチェックしなければならないと思いました。