先週の19日から県議会では決算審査特別委員会が開催されています。11月16日の最終日まで約1か月の間に計7日間、各部局の平成23年度が審議され今日は2日目。初日は、環境生活部と健康福祉部、今日は県警本部、商工労働部、監査委員会でした。
みんなの党の委員は同僚の松戸県議で、私は傍聴のみ。休会中のイベントは多く、すべては傍聴できませんけど、出来る限り顔を出し、その中で目を引いた案件について、これから1カ月ほどの間、真実を発信で取り上げて行きたいと思っています。
最初にピックアップするのは、このブログで何度も取り上げてきた幕張メッセ。昨年はこの委員会で、平成22年度のメッセの稼働率が34%まで落ち込んだことが明らかになり、県民に衝撃を与えました。年度末の震災の影響等もあったのですけど、モーターショーがライバルである東京ビッグサイトに流れるなど、厳しい材料もあったのです。
34%でも事業そのものは黒字なのですけど、建設時に生じた負債が大きく、この分を考慮し、一般企業でいうところの経常利益で論じれば、60%前後の稼働率がないと採算ラインに乗りません。開催日程などから65%~70%が実質的なフル稼働となるため、60%を目指すと言っても現実的な数字ではなく、民営化も含めて抜本的な改革が必要・・・3月の予算委員会における質問などで、私はそのように、これまで論じてきました。
県当局は、稼働率が改善した理由として、モーターショーの開催によってあぶれたイベントなどが、幕張メッセに流れてきたことを挙げています。いずれにしても、少しでも稼働率をアップさせるために、営業努力が必要でしょう。
当局の見解では、東京ビッグサイトとの比較で、シンプルな平坦構造でイベントが開催しやすい、5500台規模の駐車場、成田に隣接し国際イベントを呼びやすい、1平方メートルあたりの単価がビッグサイトが400円であるのに対しメッセは335円と廉価・・・などが有利な要因としています。
一方、競争面での不利な点として、アクセスの悪さを挙げていますが、果たしてそう言い切れるでしょうか。確かに、自動車を利用すれば、都心からの距離はビッグサイトより遠いですけど、鉄道を利用すれば東京駅から1本(特急利用で20分強)。新宿、池袋方面からは気にくいものの、東京駅からビッグサイトは複数の乗換を要するため利便性が高いとは言えません。このあたり、営業努力で差を詰めることは可能と思われます。
どのように営業をしているのかわかりませんが、この点について追及する必要があると感じました。果たして営業活動でどこまで改善が可能か・・・現状での“限界”がどのあたりか探った上で抜本的な改革を論じる・・・議論の順番はそのようにすべきでしょう。