【真実を発信224】平成24年度決算審査特別委員会(3)・・・金利情勢に左右される東葉高速

平成24年度決算審査特別委員会の2日目は週明けの28日に行われました。この日は総合企画部、健康福祉部、議会事務局の3部局です。

総合企画部では、鉄道関係や八ッ場ダムが絡んだ水政関連、男女共同参画などが議論の中心。鉄道では、運賃引き下げが課題となっている北総鉄道が取り上げられましたが、これまでの県当局の見解と変わりません。北総側の主張は、運賃値下げのためには補助金が必要・・・ですが、これは当然のことながら、印西、白井両市をはじめ地元は反発。現行のスキームがなくなる平成27年4月以降、かりに補助金がなくなった場合、運賃体系が元に戻る(利用者視点では値上げ)のか・・・議論が続きそうです。

水政課では、水道使用量の予測が八ッ場ダムの建設に合わせて増えたのか?・・・という問いに対し「八ッ場ダムが出来るから予想が増えているのではなく、使用料量の増加が予想されるので八ッ場ダムに参画している」と明確な答弁。深井課長は、議席をお預かりした直後、右も左もわからない当選間もない私をご指導して下さった恩ある方ですが、そうしたこととは別にして、このように当局の考えを歯切れ良く言い切った素晴らしい答弁だと思いました。

今委員会に限らず、自信が無さそうに、或いは、責任を追及されないよう回り口説く・・・そんな答弁が少なくない中、攻められても堂々と答える・・・これが一番大切なことだと思います。

男女共同参画では、県の幹部職員に占める女性の比率が平成24年は6.3%だったことが明らかになりました。全国で第15位だそうです。これに対して低いからもっと上げるべきとの質問がありましたけど、この比率は徐々に改善しているので、この質問、果たしてどうでしょうか。現在、幹部適齢期の方は昭和末期の男女雇用均等法以前に入庁した方。つまり、民間もそうですけど、以後に入庁した方が増える今後は、黙っていても増えると考えられます。年功序列が当たり前の世界ではなおさら。この問題は、単に数を増やすという切り口ではなく、昇進時でも男女間差別は無いか、或いは、年功序列を改め抜擢人事を行うべき・・・といった観点から行うものと感じました。

総合企画部で私が質問したのは、鉄道関係で2件、報道広報関係で1件の計3件です。

鉄道では、北総鉄道と並んで県西部では関心が高い東葉高速鉄道についてまず取り上げました。平成24年度の利用客は過去最高、営業利益は50億円を超すなど、沿線で人口増加、開発余地が大きいことから、業績は好調です。問題は、同年度末現在で約2900億円残る借金で、これは同僚の松戸議員が金利が上昇した場合、業績悪化の要因になる、と指摘してきた点でしょう。

年度末の支払い金利の利率は加重平均で1.47%で23年度の1.50%から若干改善。今後、借入金をロールオーバーする際、毎年0.1%ずつ調達金利が上昇するとして、平成33年度には2.5%に達することになるが、その際の内部留保が192億円と想定されるため、よほど、急激に金融情勢が悪化しない限り、経営が大きく悪化する懸念はないとの考えです。

また、鉄道関連では、エレベーター設置の補助事業に関して取り上げましたが、県では平成32年度をめどに1日の乗降客3000人以上の駅に関して100%エレベータを設置する目標を立てていますが、24年度で進ちょく率は88%。ただ、3000人以上の基準だと、高齢化が進んだ過疎地域が置き去りにされてしまいます。その点に関しては、半径3キロ以内に病院等の施設があれば、運用できるような規定になっているとのこと。こうしたバリアフリーの設備は、求められている場所にしっかり取り付けて欲しいと要望しました。

最後の報道広報関係では、テレビ番組や新聞広告の効果についてです。フジテレビで放映中の「千葉の贈り物」の視聴率は4%台でまずまず。新聞広告では、プレゼント応募をしたところ県外からの応募が7割・・・こうした広告は、千葉県以外の人の関心を引き付けないと意味がないため、そうした意味で、ある一定の成果は得られているとみることができるでしょう。

次回は健康福祉部に関して記します。