【真実を発信242】平成24年度決算審査特別委員会(12)・・・入札不調率は3.8%

シリーズで書いてきた平成24年度決算審査特別委員会も今回で終了。最後は県土整備部の審査です。

まず、既に新聞報道されましたが、県営住宅の未収家賃について、24年度は3億6600万円あったことが明らかにされました。入居倍率は平均で10.4倍、最高は浦安市の高洲団地に441倍に達したケースもあるなど、相変わらず狭き門となっています。

県営住宅では、高齢化の進展が議論されました。65歳以上の人が入居しているのは、全体18053世帯のうち8131世帯、このうち高齢者のみの世帯が5437世帯、高齢者単身の世帯が3600世帯に達するとか。現在、県営住宅に求められるニーズは、かつてのファミリータイプではなく、高齢者向けの住宅であり、間取りや家賃など様々な角度からあり方を検討する必要があでしょう。

東日本大震災の復旧関連では、公共土木関連で県施設分で192か所被害を受けたうち、24年度には181か所で終了。残りも今年度中にすべて復旧工事が完了するとの答弁がありました。

つくばエクスプレス沿線整備事業に関しては、事業進ちょく率が運動公園地区(流山市)38.4%、柏北部中央地区(柏市)40.6%、木地区(流山市)71.2%、都市計画道路など周辺事業の進ちょく率は、運動公園が22.2%、柏北部中央が65.5%、木地区が39.3%。これからしっかりと面整備を行っていくとのことでしたが、販売について見守る必要があります。

さて、私は県土整備関係で4項目質問しました。

まず、地元で待望されている江戸川流域下水道事業の松戸幹線、市川幹線に関して聞きました。その進ちょく状況ですが、松戸幹線は8.5キロのうち2.8キロ、市川幹線は10.8キロのうち9.7キロが完成。松戸幹線は、外環の整備に合わせて平成27年度開通を見込んでいます。かりに、外環の開通が遅れた場合でも、側道地下で建設を行っているため、外環の工事状況に関わらず、平成27年度に完成するとの答弁がありました。市川幹線については平成26年度の完成が予定されています。

2つ目は、過去に本会議や委員会で取り上げた国際戦略バルク港湾プロジェクトの進行状況でしたけど、これについては進行している様子はなく、今後も国に要望を続けるとのことです。3つ目は地籍調査で、昨年3月に県土整備常任委員会で問われた、公共基準点改定事業が答弁通り平成24年度中に完了したか否か問いました。これについては、完了したとの答えです。

最後は、入札不調に関して質問しました。資材や労務費の上昇で、このところ入札不調のケースが多くなっているとのニュースが目立ちます。まだ影響はそれほど出ていない平成24年度は、3500件中、不調は95件で不調率は2.7%。ただ、今年度は9月までの半年で3.8%まで上昇しており、気になるところです。

途中で、資材費、労務費が急激に上昇した場合など、入札したものについては物価スライド条項が適用され、工事費が増加する訳ですが、今のところ、そうした事例はありません。ちなみに、主要資材で5%、周辺資材は10%、それぞれ上昇した場合にこの条項が適用となります。

しかし、今後の資材費、労務費の動きによって、予算に影響を及ぼさないとも限りません。これまで以上に十分なチェック、慎重な計画策定をして欲しいと要望し、決算審査における私の質問の結びとしました。

平成24年度決算審査特別委員会の報告は以上です。