千葉県議会は今日が返り初日。各会派の代表質問が始まりました。
トップバッターは、自民党の遠藤澄夫議員(香取郡選出)。予算関係、東京オリンピック・パラリンピック関連、森田知事の海外トップセールスをはじめ諸問題について問い質しました。例によって、筆者が注目した項目を中心にピックアップして記します。
まず、森田知事自らの陳情が実り、800円が継続されることになったアクアラインについては、今後も経済効果を持続させるために、今後も社会実験となっている800円への引き下げを事業として継続する意向との知事答弁がありました。ちなみに、800円へ引き下げるために必要な千葉県の負担額は、今年度が15億円だったのが、来年度は5億円に減少します。
アクアラインと言えば、アクアラインマラソンが今年第2回が開催される予定。これについては、テレビCMでの宣伝や、幕張のイオンモールにて関連イベントを実施するなど、大会を盛り上げようと取り組む方針です。
社会インフラの老朽化が問題となる中、県有施設(2000棟、35万㎡)の大規模改修について、県はその8割が竣工後20年以上経過しているとした上で、今後、10年間ぜ修繕費用が3200億円必要と答弁。コストが平準化するよう努める意向ですが、そうするための組織として資産経営課を新設します。財政面では今年度に355億円の県有施設長寿命化基金を積み立てました。
また、交通安全対策に関して、昨年は交通事故死が県年で前年比11人増の186人と、14年ぶりに増加しました。内訳は歩行者が77人、自動車45人、二輪車35人、自転車29人。、昼夜別では、昼間が80人、夜間が106人で、全体のうち高齢者が94人で、その対策が急がれます。県警は、高齢者で免許を返上した人には、バスやタクシーの割引措置を実施すると答弁していました。
一方、民主党は田中信行議員(千葉市若葉区選出)が登壇しました。財政問題について、県の借金について追及、千葉県の借金は3兆円に達することが既に明らかになっていますが、その中には、会計上で償還を予定している約3650億円の県債管理基金や、将来的に支払う約6000億円は含まれていません。実質的には4兆円の借金になると田中議員は指摘、これらをトータルで考えるべきだと訴えていました。
また、袖ケ浦福祉センターの暴行死事件により、あり方が議論の対象となった指定管理者制度についても追及。この問題については、今後も質問する議員が多く、その都度取り上げていきます。
教育問題では、遠藤議員、田中議員いずれも「いじめ」問題に言及していましたが、県ではこの問題が低年齢化していることを受け、新たにスクールカウンセラー35人を小学校に配置することを明らかにしました。
なお、本日は質問に先立ち、自民党が中心にまとめ、みんなの党も提案者として加わった「千葉県いじめ防止対策推進条例」が上程。自民党の関政幸議員(千葉市緑区選出)が趣旨説明を行いました。