【真実を発信３１８】赤レンガの見学会に参加、保存に向け一歩も

梅雨入りの後の天候がさえない中、昨日は旧千葉県血清研究所の跡地にある旧陸軍武器庫、通称”赤レンガ”の見学会に参加しました。主催は昨年１１月に行われた見学会に続いて「市川赤レンガをいかす会」です。

前回、見学会に出席した後、建物を所有する千葉県健康福祉部に対して、赤レンガに関する数々の要望を行ってきました。将来的には、建物を何かに活用しながら保存をする登録文化財への指定となれば理想的ですけど、事は簡単に進みません。将来的にその可能性はありながら、議論されるのが先となりそうです。

ところが、このまま放置された場合、建物のダメになってしまう・・そんなリスクが高まってきました。東日本大震災で屋根瓦の一部が破損。その部分は雨漏りする状態となり、内部は木造なので傷みがひどくなりそうなのです。

そこで、当局に応急処置として、簡単な修理、或いは民間による修繕の許可などを要望して参りましたが、県による修理に関しては予算の問題がある上、修繕許可に関しても「使っていない建物を修理し保存することが、民間の資金を利用するとは言え、適切なのか」といった観点などから、放置された状態が続きました。このままでは一気に劣化する心配があったのです。

当初は、取りつく島もないといった感じでしたけど、将来的に保存が議論されることも想定されるため、県も態度を軟化させている様子。新たな予算措置を講じることなく、現状維持できるよう努める方向となりました。保存に向けて、わずかながらですが、一歩踏み込んだと言ってもいいでしょう。今後も、赤レンガの保存に向けて、地元関係者とともに取り組んで参ります。

さて、見学会ですが、荒天にも関わらず、約１５０名の方が訪れました。関心の高さを伺わせます。

８月３１日には、隔年で行われている「市川市民ミュージカル」で、赤レンガに関係するミュージカルが上演される予定。見学会は、年１回行う予定でありますので、今回見逃した方は、次回、是非いらして、市川にある歴史的な遺構に触れて下さい。