【真実を発信324】就学猶予・免除は個別相談を十分に・・・一般質問より(2)

私が行った大きな質問項目の2つ目は「障がい者のための政策について」。ここでは、就学猶予・免除についてと、障がい者どうしの交流についての2点について取り上げました。「真実を発信324」では、就学猶予・免除に関し記します。

就学猶予とは、学齢期に達した子どもの保護者に対し、教育委員会が学校に就学させる義務を猶予させること。困難の度合いによっては免除もされ、学校教育法によって制度として定められています。

たとえば、低体重児の子の例を取り上げましょう。4月が予定日だったのが早産で1月に産まれてしまい、そうなると、同時期に産まれた子に比べ、発育が不十分の状態でも、学校教育上では医学的見地から実質的に1年早く入学しなければなりません。つまり、通常の早生まれの子ども以上に大きなハンデを背負って入学することになるのです。この点に関しては、国会でも議論されました。

さらに、肢体不自由児のお子さんは特別学級というのが少なく、知的障害がある子に比べて環境が整っていないとの声が出ていて、そうした状況からマイペースで学べないか──と願う保護者の方もいらっしゃいます。

あくまでも、国の制度に沿って、文部科学省が通知した「就学義務の猶予又は免除に関する就学事務処理上の留意点について」を踏まえてとなりますが、子ども1人1人の状況に応じ、就学に関して細かな配慮が必要と言えるのではないでしょうか。

質問する前に、要望を受けた障がいのあるお子さんの保護者のほか、特別支援学校で教鞭を取る先生など、現場の声を聞きました。

保護者の方からは、自治体によって、相談に応じ実際に猶予されるところがあるのに、まったく応じてくれないところもあり、対応に差があるのはおかしいのではないか・・といった声も出ています。ちなみに、私の地元、市川市も実は猶予・免除をゼロにするというのを基本にしているそうです。

一方、現場の声を聞くと、基本は猶予・免除をゼロにするのが目標である・・とのことでした。以前とは異なり、個々の生徒にあった、いわばメニューが用意されており、学びの多様に配慮しているのがその理由。ただし、地域によっては、教員数などインフラ、予算の関係で、ニーズに応えられない地域があるため、目標はゼロとしながらも、猶予・免除を制度として否定はできないとしています。

たとえば、寝たきりの子どものもとを訪問し、その子の体調に応じて、目の先に指を出して目線で追わせる・・これも教育の一環で、現場の先生は努力されています。でも、教員が少ない地域では、こうした対応はできません。

話を聞いた感想を記すと、ゼロを目標・・これは、先人の努力、取り組みが根底にある感じです。歴史をひも解けば、昭和54年(1979年)に特別養護学校が義務教育化するまで、障がいのある子の中には、学びたくても学べない子どもが大勢いました。それを権利として確保した経緯があるため、現場ではゼロにしたいという思いが強いのでしょう。お話をお聞きした先生によると、市川市の先生で熱心に義務教育化の運動に携わった方がいるとか。市川市がゼロを基本にしているのは、そんな背景、経緯があるからかもしれません。

それらを踏まえ、私は、本県における就学猶予または免除の現状はどうか。さらに、就学猶予または免除が適切に行われるために、県はどのように取り組でいくのかと問い質しました。

答弁では、県内における就学猶予・免除されているのは、昨年5月1日現在、病弱や発育不完全、二重国籍を持ちインターナショナルスクールに通学している、などで計23名いるとした上で、県教育委員会としては、今後とも子どもの状況を丁寧に把握し、個別相談を十分行うよう、就学事務に係る研修会において市町村教育委員会に対し指導するとしていました。

その答弁を受けて、就学猶予等について、一切対応しない、または相談に応じない自治体もあることから、自治体間の対応さがないよう改善を求める、と要望したことを付け加えておきます。

保護者の方や先生の声を聞き、もっと議論を深めることができたのですけど、持ち時間の関係上、薄くなってしまったことが反省点です。今後も継続して取り組むことにしました。