今回の6月定例議会では、復興関連の予算を審議していた関係上、震災に関する質疑が目立ちました。同じような質問が続き、正直、眠さと格闘する場面も少なくありません。
そうした中で、内容が面白い質問が出てくると目が冴えます。震災の復興需要に絡んだ内容ながら、観光に関する質問の中にはユニークなものがありました。
NHK大河ドラマを何とか千葉に由来する題材で・・・というのがその1つ。今年の「江」なら出生地である滋賀県や、将軍の御台所になってから居住した江戸城がある東京都が主な舞台となります。
たとえば、昨年放映された「龍馬伝」の場合、坂本龍馬の出身地である南国土佐、高知県では約550億円の経済効果があったとか。大河ドラマの舞台になった都道府県は、観光の特需が発生してきた経緯があります。
ところが、これまで千葉県がメインとなるような、ドラマはありませんでした。そこで、何とか千葉県に大河ドラマを誘致できないか・・・そうした趣旨の質問が出たのです。
千葉県では、南総の里見一族や大多喜の本多忠勝などネタが無い訳ではありません。「是非、森田知事を主演に里見義堯などいかがか?」という質問も。これに対し「ふざけている。そんなできっこ無い話を」といった声もありましたが、そうとは言い切れないでしょう。
主演は無理でも、1回きりのゲスト出演で森田知事が出演すれば、話題性は十分。注目度は高まり、観光客を誘引する要因になりそうです。もちろん、実現した際に、森田健作知事のままならの話ですが・・・。
「大河ドラマの誘致について全体を10とすると、地元の熱意が9を占める」──ギョーカイの事情に詳しい森田知事の答弁でこの項を結びます。
(水野 文也記す)