学習指導要領が変わることが話題になっておりますが、教育問題における授業で注目されるのは、やはり受験に関わる主要教科と言えるかもしれません。しかし、学校の授業は中学校なら、英語、数学、国語、社会、理科だけではなく、音楽、美術、体育、技術家庭など実技科目もあります。
あまり関心が向かないとは言っても、これが子供の安全に関係するとなるとどうでしょう。今回の代表質問では、教育問題の中で注目度という点ではマイナーながら、武道の必修化を取り上げました。
武道はダンスとともに、来年度から中学の体育の授業で必修、つまり全員が受けることになります。柔道、剣道、相撲──3種目からの選択。既に、国の指導の下、予算付けが行われているものの、心配なのは安全面の配慮です。
多くの子供が履修すると想定される柔道は、過去に部活動で死亡事故が起きたなど、危険性があります。私は、危ないから止めろとは決して言いません。むしろ、武道推進派──それでも、心配するのは、きっちり指導できる教員が確保できるか否かの点です。
まさか、締め技や関節技、肩車や蟹ばさみといった危険な大技を授業で奨励することはないと思いますが、受け身も満足に教えられないような教員に教わる──こんなことはあってはならないでしょう。体育の先生がすべて指導できるだけ武道のスキルが備わっているかどうか心配になります。
指導教員の確保など安全面の配慮について問いましたが、これに対して教育長からは「実技講習会で武道を取り入れるとともに、段位を有しない教員には武道認定講習会を実施」「武道の指導経験豊かな外部指導者を派遣」「事故防止の留意事項についての解説を充実させた学校体育指導資料集を全中学校に配布」──と答弁を頂きました。
とにかく安全に授業が受けられ、武道が身につくようにして欲しいと要望もしました。
(水野 文也記す)