【真実を発信40】1兆6001億円

真実を発信本日は議案説明会に出席、そこで2012年度予算案に関して説明を受けました。既に、新聞報道されていますが、千葉県の12年度当初予算案は1兆6001億円と実質的に過去最大規模となっています。

要求段階では、約600億円の財源不足となっていましたが、事業費精査によって216億円、さらには、企業庁からの借金の返済が102億円、これらによって差し引き314億円の改善。それでも286億円足らず、基金の活用132億円、退職手当債の活用154億円で、どうにか組んだ格好です。

退職手当債とは、職員の大量退職に伴う退職手当の大幅な増額に対応するため、総務大臣の許可によって発行が認められる特例的な地方債のこと。退職手当債の発行が認められるのは、職員数や給与の適正化にかかる計画の作成を通じ、将来の人件費の削減により退職手当債の償還財源が確保される場合に限られています。

いずれにしても、財源不足を借金で賄った形となりました。急増する社会保障費(12年度は218億円増、前年度比11.2%増)を考慮すれば、今後、ますます厳しい財政運営を迫られるのは想像に難くありません。

ただ、以上のように何とか財源不足を埋めながらも、それは県税が6294億9900万円(45億9600万円減、0.7%減)の見込み額を確保できた場合の前提。欧州危機や円高など環境が不透明な点を勘案すると、不安が大きいと言えるでしょう。

先に、12年3月期第3四半期決算の発表で、パナソニックなど千葉県に生産拠点を持つ日本を代表する企業が大幅下方修正を余儀なくされたケースが目立ったばかり。税収のさらなる落ち込みが懸念されます。個々の項目に関しては、追って切り込むつもりですが、まずは全体の歳入、なかんずく、中心となる県税に関する見方などを予算委員会で取り上げたい──そのように思いました。