【記者魂22】教科書がこれでは・・・

竹島に尖閣諸島、我が国固有の領土をめぐり、日韓、日中関係は緊張の度合いを増しているが、そもそも「言ったところで、わからない相手」なのだから、客観的にみて穏便な解決などあろうはずがないと思っている。その理由は教育・・・なかんずく、韓国で使用されている歴史の教科書だ。

韓国の学校で使われる教科書は、他の教科は日本と同じように民間業者が刊行するものを使っているが、歴史だけは国定教科書のみ。国が国民に反日教育を刷り込んでいるのである。最近、これを改める動きになったと聞くが、それでも当局の検定で反日が徹底されるのは想像に難くない。

国定教科書によると、紀元前に存在したとされる古朝鮮は中国から日本の北海道あたりまで、勢力下に収めていたとか。そうした記述があることもあって、中国が半島北部に展開した高句麗は中国の地方政府とした際、韓国が猛反発したことも納得できよう。グローバル・スタンダードと言える世界史を学んだ者からみると、ねつ造、歪曲のオンパレード・・・そのような感想を抱くことになる。

ここでは、その内容について詳細を論じることはしないが、かの国は、1冊の国定教科書で学んでいる・・・つまり、歴史館に関しては思想統制されているとみることができよう。繰り替えすが、国定教科書1冊なのだ。こと歴史教育については、そのあり方は北も南も変わりがない。低成績者からスーパーエリートまで一様に刷り込まれているのだから、日本の“配慮外交”が通用するとは思えないのである。

方や、日本の歴史の教科書はどうか。戦前の反省に立って、国定教科書ということはない。それどころか、保守層からみると、南京大虐殺を例に出すまでもなく、自虐的な表現さえ感じられるものさえある。

相手は国が歴史館を統制、こちらは“配慮”している内容もあるのだから、これではいかに、こちらが譲歩したところで、歩み寄ってくるはずがない。もちろん、相手の真似をして統制するなどとんでもないことだが、正しい歴史観を持ち続ける必要があるだろう。間違った歴史観で押し切られてしまうようなことがあれば、竹島が実効支配されるだけで済まなくなるかもしれない・・・そのように危惧する。

県議会においても、教科書が議場で課題として取り上げられるが、そこで筆者は正しい歴史を子どもが学べるような環境作りに取り組みたい。正しい歴史を等しく学ぶ・・・これは、将来の日本の国益につながると思いからである。