少し発信が遅くなりましたが、一昨日は決算審査特別委員会の5日目。病院局、農林水産部などが審査の対象になりました。そのうち病院局で話題になったのがジェネリック医薬品の使用率です。
ジェネリック医薬品は、後発医薬品のことで、かつてはゾロ品と呼ばれていました。特許が切れた医薬品について、後発企業が製造・供給するものです。先発品に対して廉価なため、医療費負担の増加tが懸念される中、最近では負担を抑制する1つの方策として、この使用促進がうたわれるようになっていきました。“同じ効き目ならば安い方を使おう”ということです。
ところが、日本では他の先進諸国に比べて広がっていません。欧米では60%の数量シェアとなり、医師から当たり前のように処方されているのに対して、日本ジェネリック製薬協会が調査した2010年の統計によると、我が国では平成20年度で17.6%に過ぎません。
その理由として、後発品の多くは中小メーカーが製造しているため、供給面に不安があるほか、製造工程に差異があることで医師からの信頼度が低い点などが挙げられています。
これら留意すべき点はあるものの、安全性にまったく問題がなく効用も十分ならば、今後増大が想定される医療費を少しでも抑制するためにも、ジェネリック医薬品の使用を促進すべきでしょう。最近、家族が病院で治療を受け医薬品の処方を受ける際、アンケートでジェネリック使用の可否を問われましたが、以前ではこうした問いかけすらありませんでした。
委員会の答弁によると、県立病院におけるジェネリック医薬品の使用数量シェアは21%。国が目標に掲げる30%に及んでいません。今後の方針として県では、後発医薬品採用検討委員会を設置し取り組んでいきたい、との答弁がありました。
他方、委員会では県立病院の未収入金が、平成23年度現在で54億0700万円に達していることが明らかになりました。平成19年度は43億6200万円だったので、増加傾向が顕著になっています。
このブログでこれまで取り上げてきたように、県民税を筆頭に、保険料、家賃、奨学金の返済金、交通違反の科料・・・幅広い分野で未収金・滞納金が存在していますが、財政が厳しい中で急ぎ解決すべき問題と言えるでしょう。納期を過ぎた分には督促状、催告状などを送付しているとのことでしたが、回収の専門業者に委託し成果を上げている自治体もあり、千葉県でも同様に実施すべきとの意見も委員会で出ていました。