【真実を発信195】竜巻で被害が大きかった野田市を視察

9月2日に埼玉県、千葉県で発生した竜巻は大きな被害をもたらしました。被災された方に心より、お見舞い申し上げます。本日、みんなの党の調査チームは、被災に遭った地域を訪問、千葉県では野田市の岩名地区を視察し、行政当局だけではなく、被害に遭われた方にヒアリングしました。

千葉県内で視察したのは、党本部から行田邦子埼玉・千葉突風被害災害対策本部長(参議院議員)をはじめ、地元千葉県選出の参議院議員である水野賢一政調会長、井出庸生衆議院議員、川井友則県議、松戸隆政県議、岩井功佐倉市議、水野実浦安市議、芹沢正子我孫子市議、石塚貞道千葉県第7区支部長、そして私のメンバーです。

9月4日の段階での野田市内における被害状況は、 建物全壊8棟、 建物半壊4棟、一部損壊283棟、車両59台、農業用ビニールハウス6棟、電柱5本となっています。岩名地区連合町会の方々、野田市役所職員、千葉県庁職員の方々から意見を伺うとともに、被害状況を確認。さらに、実際に竜巻で家屋が壊れてしまった方や、目撃された方などから話も伺いました。

自治会の方々との意見交換の中で中心になったのが、被災者生活再建支援法のあり方。この法律は、自然災害の発生により被害を受けた人の生活を支えることを目的としたものですが、その運営や制度上で問題点が生じています。

同法の適用要件は、全壊家屋が10棟以上ある市町村となっていますが、今回の野田市は上記にあるように8棟であり、要件に届きません。一方、同一の竜巻で被害があった埼玉県の越谷市の全壊は11棟と要件を満たした格好。NHKの報道によると、埼玉県は、今月2日の竜巻で大きな被害を受けた埼玉県越谷市に対して、住民の生活再建を支援するため最大で300万円を支給する被災者生活再建支援法を適用することを決めたそうです。

法律上では、越谷市は適用を受け、野田市は受けられません。ところが、被害をもたらしたのは同じ竜巻・・・にもかかわらず、エリアが異なるために、支援を受けられる人とそうでない人が生じる、こんな理不尽なことがあって良いのでしょうか?岩名地区の住民の方は、このことを強く訴えかけていました。住んでいる地域によって不公平があってはなりません。この点を県に働きかけていきます。

埼玉県内でも全壊した住宅がない松伏町への適用は見送られました。NHKによると、埼玉県は法律の適用条件を緩和するよう今後、国に要望していくことにしていくそうですが、千葉県も同様に国に訴える必要があるのは言うまでもありません。

東日本大震災で液状化が問題になった時もそうでしたが、同法は竜巻の被害にも対応し切れていません。地震や津波は”面”で被害が拡大しますが、竜巻は“線”で拡大。今回の竜巻は幅が推定で約100m程度であり、被災地から少し離れたところは、何事も起きなかった様子です。竜巻は、通過する直線上が住宅密集地であるか否かで被害規模がまったく異なることから、エリア分けで語ることは意味がないと言えるでしょう。

竜巻も液状化も、同法が施行された段階では稀有な例であったため、そこに設けられている基準は、これらにそぐわないものとなっています。今回の竜巻でも対応しきれないということが露呈されました。その点も踏まえ、法改正も含め運用について改善が求められます。

それだけではありません。全壊や半壊の判定基準にも不満の声が出ています。たとえば、屋根が吹き飛ばれた場合、基準では15%の損壊と判定・・・雨など降ろう(実際、ここ一両日の天候は不安定で、視察中にも降雨がありました)ものなら、とても住める状況ではありません。屋根が飛ばされた家は、その部分がブルーシートに覆われていましたが、家での他の部分の状況によっては、全壊の判定とはならないのです。

視察に行った段階では、瓦礫などは片付けられていましたが、これらの処理も問題です。野田市によると、瓦礫の処理費用は自治体が持つとのことでしたけど、倒壊した家屋の撤去費用は個人の負担になるとか。被災に遭われた方の経済的負担が大きく、これも考える必要があるでしょう。

他方、目撃談も大変参考になりました。野田市を襲った竜巻は埼玉県側から江戸川を渡って到達。目撃者によると、向こう岸に見えた竜巻が、川を渡るに従い、勢いが増したというのです。これは個人的な聞いた感想ですが、広大な河川敷は地上に抵抗物が少ないことが、竜巻が勢力を拡大させた理由なのかもしれません。江戸川に面している私の地元である市川市や松戸市などでは、この目撃談を参考にして避難などの対応を考えるべきと思います。

さて、前日は政府の調査チームが野田市を訪れましたが、住民の方の間からは、調査チームのメンバーが直接、被害に遭った人にヒアリングする機会が無かったと不満の声が出ていました。それは、とても残念なことだと思います。私たちは、被害状況をみるだけではなく、直接声を聞き、要望を受け、被害に遭われた方にとって何が必要なのか・・・それを第一に考え視察を行いました。

法制上がどうであろうと、被害は被害です。「全壊、半壊と判断されずとも、住めないものは住めない!」・・・被災された方のこのひと言が、被災者支援についての問題点を端的に示していると思います。