本日は午前中、市川市議会を傍聴しました。常任委員会の委員長報告の後、議案の採決が行われましたが、そのハイライトとなったのは議案29号「指定管理者の指定について」の採決です。
議案29号は、公益財団市川市文化振興財団を市川市文化会館など4つの施設の指定管理者に指定するというもの。既に行われた総務常任委員会では否決され、本会議の採決がどうなるか注目されていました。
同財団に関して言えば、これまでの実績もあり、しっかりしている団体ですので、問題はありません。みんなの党の市議会会派は反対しましたが、それは指定された財団についてではなく、選定にあたって公募が行われず、一団体指定となったことを理由としました。この点については会派代表である石崎市議がブログに記しましたので、それをお読みになって下さい。石崎市議は、採決に先立ち反対討論を行いました。
賛成の会派側も代表者が賛成討論をしましたが、どうも議論が噛み合いません。その内容は、同財団の擁護に終始・・・反対側は、問題は財団ではなく、プロセスにあると、あくまでも、市民が納得いく形でクリアに選び、競争原理を働かせようというのが反対の趣旨なのです。
同財団が名乗りを上げれば、その実績や組織から、他に追随できるような団体は現れないかもしれません。そういった理由からか賛成討論では「競争の必要はない」という言葉もありました。とんでもないことです。討論は賛成者を代表したもので、一部では「あれは、当局が書いたんじゃないか?」というように疑問視する声も出ていました。賛成した議員の間からも、「財団を指定したことを反対にしているのではないのだから、プロセスの正当性だけを堂々と訴えれば良かった」という声も出ていたほどです。
たとえ、名乗りを上げる団体が1つと想定されても、もしかしたら、他に手を挙げる団体がいるかもしれず、また、同財団にとっても公募で堂々と選ばれた方がプラスでしょう。石崎市議の討論にもありましたけど、公募という潜在的な競争の場があることで、より適正に運営にされる可能性も出てきます。さらに、他の指定管理者選定も含め、全体を公明正大に行うことに繋がる点を考慮しても、公募する意味は大きいでしょう。
なお、採決の結果は、みんなの党、自由民主党、共産党などの会派が反対しましたが、委員会での結果が覆り、可決されました。賛成25、反対15・・・ただ、3分の1以上が反対したことに関し、市当局は重く受け止めて欲しいと思います。いずれにしても、残念な結果に終わりました。