一般質問の7問目はハラールに関してです。
ハラールを最初に取り上げたのが昨年6月定例議会における一般質問。当時は「ハラールって何だ?」というように本会議場が狐につままれるような雰囲気になりましたが、その後、世間の関心は急速に高まりました。
質問者である私自身の認識も甘く、今思えば恥ずかしくなる内容です。それでも、反応は大きく、本県においてはハラール食のメニュー開発についての事業が行われているほか、議会におきましても、ハラール推進に関する意見書が全会一致で採択されました。
最近では、他の都道府県でもハラールに関する施策が行われていますが、たとえば、東京都の観光部から「千葉県のようなことをやりたい」と本県に問い合わせがあるなど、この分野において千葉は先進県になったことを嬉しく思っております。
ハラールについては、ムスリム観光客を迎え入れる「おもてなし」の側面と、製品の輸出の2つの視点について検討しなければなりません。
この分野に対して、過去2回の質問で重要性や事例を説いてきたので、今回は質問の前振りにあたる祝詞(のりと)の部分を少なくし、問いも「ハラールに関して観光と輸出の両面についてどう取り組んでいくのか」とズバリ聞きました。
答弁を行ったのは森田知事でした。海外へのトップセールスを積極的に行っていることもあり、重要政策との感じて下さっているようです。
県では、昨年度行ったメニュー開発に続き、今年度は受け入れ体制づくりに向けた生活文化等に関する対応マニュアルを作成、観光関連事業者等を対象に研修会を開催する予定としています。
また、ムスリム市場へ参入する中小企業を支援するため、本年5月にインドネシア・セミナーを開催したほか、中東に関するセミナーを開催する予定であり、輸出事務に関する専門家の派遣などと併せて支援するとの答弁がありました。
東京オリンピック・パラリンピック開催などを背景に、今後、ムスリム訪日客が増加することを考慮すれば、海外観光客誘致の側面から、政策実行はむしろここからが本番と言えるでしょう。
また、輸出に関しては答弁の中に「中東」という言葉があった点に注目しました。当面は、東南アジアが中心となるでしょうが、たとえば、地元市川の梨を昨年ドバイに販売したなど、”その先”を見据えた動きが随所で活発化しています。それらに目を向けている点を評価したいと思いました。
ハラール推進に関しては、全国でも最も積極的に取り組む議員として、今後も力を注ぎます。