【真実を発信331】議案第12号の重み、訴訟リスクを強く認識・・・県土整備常任委員会より

本日は所属する県土整備常任委員会に出席。一般質問の記述は、ひと休みして今回は委員会にことを記すことにします。

6月定例議会において、補正予算は上程されていません。通常ですと、予算に絡んで事業の審査をするのですけど、補正予算がないために、契約の締結・変更、訴えの提起、専決処分など議案第7号、第8号、第9号、第12号、第13号の5つと、その他事項に関し審議しました。

このうち、私が最も注目したのは、議案第12号「損害賠償事件の和解専決処分の承認を求めるもの」です。これは、県道の側溝蓋不全による人身事故により、事故当事者が千葉県に対して損害賠償を提起。このほど相手方に1300万円支払うとの和解が成立し、その専決処分に関する審議です。

簡単に記すと、県道の瑕疵が原因で怪我して後遺症が残ったために、県に損害賠償を求め訴訟を起こし、その結果、和解したというもの。この手の議案で多いのは、県職員が起こした事故に伴う損害賠償や和解金の支払いですが、今議案が重いと思うのは、県の瑕疵で事故が発生した場合、管理者責任が司法の判断で下される可能性が高いという点です。

この事故で後遺症が発生した方はお気の毒で、司法は県が修繕等を行ったためにけがをしたのであり、しっかり管理しなさい・・といった感じでしょうか。

一般質問でも、議案12号を意識した質問をしましたが、場合によって大事故が起きるケースもあるでしょうし、こうした司法の判断をみてクレーマーのような訴訟も出てくると想定することもできます。県は真剣に考える必要があると感じました。
私は、まず、劣化に気づかないケースもあるため、一般的な感覚で保険に加入しているのでは・・と考え、その点を質問したのです。

県道に関しては、保険に加入しており、年間の保険料は約500万円。額は後日、集計してくれるとのことですけど、同様に、公園、港湾に関しては保険に加入しているものの、河川は入っていないとのことでした。ちなみに、保険料は入札によって決定します。今回のようなケースが多発した場合、現行の保険料では入札不調になることもありうる訳で、今後、入札価額が上昇することも想像に難くありません。

今後の考え方を問い質したところ、釣り天井が崩落した笹子トンネル事故以来、基準を満たし計画的に点検を行い、事故がないように努めるとのことでしたが、その方策でとても足りません。こうした事故は、予期せぬところで発生するものであり、普段から危機管理をしっかり行う必要があるでしょう。訴訟リスクを強く認識すべきだと思うのです。

これはリスク管理に繋がる問題であり、議案12号をきっかけに、県は安全面に留意するだけではなく、訴訟リスクについても調査、研究を行うべきと考え、その点を問い質すとともに要望しました。

10430465_684857448264134_8622313760215626241_n