一般質問、8番目に取り上げた項目は県のエネルギー政策で、天然ガス田とバイオマスに関して質問しました。
まず、天然ガス田に関しては、4月に行われた超党派の議連である千葉県資源エネルギー問題懇話会の県外視察に参加し、国際石油開発帝石(INPEX)の長岡鉱場越路原プラントを視察したことが質問しようと思ったきっかけです
INPEXの関係者によると、プラントがある南長岡ガス田は、推定埋蔵量から30年は掘ることができるとか。しかし、埋蔵量に限りがあるので将来的に枯渇は避けられません。そして、枯渇した後について、首都圏のエネルギー供給において、千葉のガス田の重要性が増すと聞きました。
ですが、千葉のガス田には課題があります。南長岡ガス田は岩盤の隙間から凝縮されたガスを取り出しますが、千葉のそれは水溶性で地下水を組み上げる格好となるため地盤沈下が問題になり、生産を拡大するのは容易ではありません。実際、昨年起きた茂原市の水害では、地盤沈下が大きな問題となりました。千葉のガス田は事業化しながらも、地盤対策を考え掘削が制限されている現実があります。
今後も地盤沈下を考えれば、どんどん掘れとは言えません。しかし、一方では資源に乏しい我が国にとって、本県の天然ガス田が貴重な存在であることも事実でしょう。本県としては、地盤沈下対策を万全にする研究を進め、将来的にガス田を大切に活用することを考えるべきとの意見を述べました。その上で、本県の貴重な資源である天然ガス田を、今後どのように活用する方針か問い質したのです。
答弁したのは森田知事で、ガス田ついて県は重要と認識していることが再確認できました。
現在、千葉県の天然ガス生産は国内生産量の14%、全国3位の規模となっています。採掘にあたっては、地盤沈下など地域環境への影響を勘案して、県と企業が協定を結び、一定の制限を設けているため、今後とも環境との調和を図りつつ、有効活用していくことが重要ととの答弁でした。
一方、もう1つはバイオマスですが、工業、農水産業ともに盛んで、豊富な森林資源に恵まれている千葉県は、廃棄物のほか未利用残渣物が多く生じるため、バイオマスに関してもポテンシャルが大きいと思われます。
既に、本県では平成23年7月に「千葉県バイオマス活用推進計画」を策定し、バイオマス利活用に関しては実績を挙げていますが、今後の考えると、現時点ではコストに難があるとされるエネルギーへの利活用が課題になるでしょう。その点を踏まえ、本県のバイオマスエネルギーの今後に関し、県の見解を聞きたいと質問しました。
これに対して当局は、「千葉県バイオマス活用推進計画」に基づいて、林地残材の搬出に係る実証実験など、より効率的な原料調達方法について検討を行い、今後ともバイオマスエネルギーの活用を含め、推進計画を着実に進めてまいりたいと考えていると回答していました。
答弁を受け、天然ガスに関しては現状難しいながら、技術が進歩すれば活かせる場合もあると思われるので官民合わせて研究を進め、バイオマスともども前向きに取り組んで欲しいと要望しました。