【真実を発信335】市川のインフラ整備、急ぎ真間川泊地の浚渫を・・・一般質問より(12)

一般質問の10項目目は市川市内のインフラ整備についてです。

市川市内のインフラに関してはこれまで、国道14号の拡幅、行徳橋の架け換え、妙典橋、大洲橋など、選挙公約に道路渋滞の解消・緩和を掲げたため、道路に関する質問を行ったほか、外かん周辺の事業など地元住民の要望を受けて質問して参りました。

外かんについては、菅野駅周辺は地下化で上蓋が被さるため、その部分の活用について、地元自治会の会長さんなどとも協議し、要望活動を行っています。行徳橋の架け換えに関しては、所属する県土整備常任委員会の委員として、地元住民に対する説明会に出席、当局と地元のパイプ役を務めました。

このほか、県土整備常任委員会においても、県道の除草問題など、身の回りにある案件について、地元の声を届けるために、種々の問題を取り上げた経緯があります。

今回取り上げた質問は3項目ありますが、そのうちの1つ、八幡中央通りに関しては住民の相談からでした。住んでいる方が普段の生活から注目する案件が大切なのは言うまでもありません。しかし、目に見えないところ、普段あまり意識されないような案件は、声が聞かれないために、事業として進みにくいのも事実。それらに目を向けさせるのも議員の役目であり、残りの2つこうした案件をピックアップしました。

質問に際し、私は毎回、地元の大久保博市長を訪ねて意見交換をしております。今回も事前に行い、県に要望している事業で進まないものは何か・・・などをヒアリングし、いくつかある中で緊急性の高いと判断したものを取り上げました。

前置きが長くなりましたが、最初は先述した八幡中央通り、正式名称県道市川柏線です。

市川市の渋滞がひどいことは、本会議場で再三再四申し上げて参りました。渋滞を解消、緩和するための道路建設は時間がかかるものですが、住民の間から、拡幅工事のために用地買収した部分を完成前に利活用すれば、渋滞緩和に足しになるのではないか、といった声が出ています。

たとえば、市川柏線のJR本八幡駅から北部にあたる八幡中央通りと言われる区間もその1つ。ここの買収済み用地を暫定的に右折レーンやバスレーンにできないか、と考える住民は少なくありません。そこで受けた要望を受け、県道市川柏線の拡幅工事において買収済みの用地を、事業が完了するまでバスレーンや右折レーンなど渋滞緩和に繋がる策を施す考えはないか、と問い質しました。

残念ながら、ゼロ回答の答弁・・・取得した用地を右折レーンなどを設置した場合、違法な駐停車車両の発生や安全面での課題などマイナス面も想定されるので慎重な検討が必要とのものでした。

しかし、安全面はともかく、駐停車車両が発生するものでしょうか。この点については、地元の住民の方が、この答弁で納得できるかどうか、お聞きしたいと感じました。

この区間、夕方、バスに乗車し通った際、ほんの100mほど進むのに、30分ほど要したこともありました。このロスを少しでも短くする施策に今後も考えていきたい、そして、県に強く訴えてまいります。

ちなみに、用地進ちょく率はは62%となっており、当局は、今後とも地元関係者の協力を得ながら、用地の取得を進め、事業の進ちょくを図るとして答弁を結びました。

2つ目の質問は江戸川第一終末処理場についてです。下水道の整備が進めば、処理場に流入する下水量が増加するのは言うまでもありません。周辺市からの下水を処理する場として、市川市内では江戸川第二週末処理場が稼働しておりますが、第一処理場の稼働が遅くなってしまった場合、松戸幹線、市川幹線が完成した後、果たして現在の処理能力で持つのかどうか、地元ではとても心配しているのであります。

県では、平成29年供用を目指すとしておりますが、本当に大丈夫なのでしょうか。そう考え、江戸川第一終末処理場の整備の進行状況はどうか。計画通りに完成するのか追及しました。

現在、主ポンプ棟や水処理施設を建設中であり、今後、処理場への流入施設や汚泥処理施設など、平成29年度を目途に供用が開始できるよう一連の整備を進めると、都市整備局は答弁。大久保市長も、予定通り進むかどうか心配されていましたが、今回の答弁で”お墨付き”を得たと解釈しました。

3つ目は、真間川泊地についてです。これは市川市民の皆様にとって、あまりなじみがないかもしれません。しかし、声を出さないと事業として進まない現状があるため、だからこそ、取り上げることにしました。

真間川泊地は、真間川の河口部にあたる部分で、周辺にある企業に関係する船舶が行き来をし、県の港湾課が管轄しております。河口というと、どこも往々にしてそうなのですけど、川底に土砂というかヘドロが堆積し、船舶の底が擦れてしまうケースが発生する状況。事故が発生するリスクもあるのです。

県は、企業のプライベート護岸であるとの見解から、地元から強く要望しているにも関わらず、これまで事業として見送る姿勢にありました。しかし、真間川泊地の管理者は県であり、事故が起きるリスクが生じる中で、浚渫の事業化を検討すべきと考え、真間川泊地では船舶が航行する際、底がこすれるケースも生じているが、改善する考えはないか、と質問したのです。

当局は、市川市に対して取ってきたこれまでのスタンスを変えませんでした。泊地内の係留施設は、いずれも企業所有の専用護岸のため、浚渫は企業が行うとの立場を継続する考えです。

しかし、たとえ、プライベート護岸に位置づけても、管理者は県である事実は変えられません。そこで思ったのは、【真実を発信331】で記した今議会の議案第12号「損害賠償事件の和解専決処分の承認を求めるもの」のことです。

詳細は上記の文章をクリックしてお読みになって頂きたいのですが、これから県有施設の瑕疵に関して、県の管理者責任が問われる場面が増えることが想像できます。かりに、真間川泊地で事故が起きて訴訟となった場合、果たして裁判で勝てるのでしょうか。もちろん、事故が起きないようにするのが重要であり、県は適切な対処すべきだと思います。

以上の点を踏まえ、真間川泊地で土砂の堆積が原因で事故が発生した場合、その責任所在についてどう考えるのか、県の見解聞かせて欲しいと再質問しました。

そこでの答弁は、船員法施行規則にある事故が生じた場合の一般論に終始。また、事故が起きた場合、港湾管理者として、他の船舶の航行に支障がないよう、障害物や流出した油の除去などについて支援を行い、二次災害の防止に努めるとありましたが、そのようなことは聞くまでもないことでしょう。

時間が足りないため、追及が中途半端に終わってしまいましたが、事故が発生してからでは遅いのです。仮にの話はしても詮無いことかもしれませんけど、事故が起きたら、管理者でありながら事業化の検討をまったく行わなかった点について、どう申し開きをするのでしょうか。行間から読めば、船員法施行規則を盾にして、船長の不注意が原因と強弁することも想像に難くありません。

いずれにしても、議案12号は重いため、今回の質問で取り上げた真間川泊地はもちろん、他の施設においても、施設の管理を適切に行って欲しいと要望して、質問を終えました。

大久保博市川市長と

大久保博市川市長と