本日は、日本貿易振興機構(ジェトロ)の千葉貿易センターが主催する「食品輸出のためのハラールセミナー」に参加しました。
講演は、ジェトロの農林水産・食品調査課の田辺知樹氏の「輸出におけるハラールと、ASEANおよび中東の概況について」です。
1、拡大するハラール、2、ハラールとハラール認証、3、ハラール食品輸入国の状況(マレーシア、インドネシア、サウジアラビア、UAE)、4、消費者アンケート結果(ジャカルタ、ドバイ)、5、まとめ・・・という構成。さすが、ジェトロ、実践的な講演でした。
参加者からの質問を聞く限り、実際に、農産品などを中東などに輸出している団体が参加。この分野における関心の高さを改めて感じるとともに、ここ1~2年間でビジネスを進めるところが増えた印象です。
ハラールに関する内容は、日本ハラール名誉理事でもある自分にとって、目新しい話ではないのですが、4の消費者アンケートは、とても興味深い内容でした。
これは直接、ハラールとは関係なく行った調査ですが、モスクワ、ホーチミン、ジャカルタ、バンコク、サンパウロ、ドバイの6都市で「好きな外国料理」を聞いたところ、6都市合計で日本料理が38.4%と2位のイタリア料理の15.6%を大きく引き離し、圧倒的な1位となりました。
都市別でも、サンパウロとドバイを除く4都市で日本料理は1位となっています。ちなみに、日本料理の中で何が好きかという質問については、全部の都市で「寿司・刺身」が他を圧倒しました。
この結果から、食べ物については、訪日外国客に対して日本料理が「おもてなし」の基本になるとみていいでしょう。ハラールに関して述べれば、昨年、県の事業として和食のハラールメニューを試作しましたが、このアンケート結果から、この事業はまったく無駄ではなく、的を射ていたと言えます。
和食は、世界遺産にもなった訳ですけど、2020年東京オリンピック・パラリンピック開催に向けてインバウンドが強化される中、食に関して「和食でどうもてなすか」を施策として検討する必要があると感じました。