本日は、埼玉県戸田市に出向き「戸田の会」の市政報告会にお邪魔しました。
「戸田の会」は、埼玉県戸田市の若手市議4人で結成された会派で、2期目となる酒井郁郎代表以下、1期目の真木大輔議員、金野桃子議員(以上無所属)、中山祐介議員(みんなの党所属)の4人で前回行われた2013年1月の選挙後より活動しています。
同会は、市民の声を行政に届けるため工夫を凝らしていることで各方面から注目されてきました。「市民の声をいかに反映されるか」を第一に考えて始めたのが「ご意見対応システム」です。
このシステム、流れとしては「意見を聞く→担当者を割り振る→メンバーが対応→状況をHPで公表」となっており、ネットに接続することができれば気軽に意見、要望を会派に届け、市政に反映することができるのが特徴。実際に、同会のHPをご覧になって頂ければわかると思いますが、寄せられた案件について「調査中」「対応中」「対応済」と公表されています。
まず、どれだけ機能しているかですけど、同会によると、この1年半で208件寄せられたとか。同じ時期に、戸田市で行っている「市長への手紙」の利用件数は206件ですので、市民に頼りにされているかが理解できるでしょう。
利用者の属性についても、戸田市の人口構成で64歳以下の現役世代は84%に対して、ご意見対応システムの利用した人の現役世代の比率は86%、戸田市が実施しているアンケートなどの回答者で現役世代は70%にとどまっていることからしても、同会のこのシステムは年齢的にも偏りがなく、意見が寄せられる形となっています。
さて、単に要望や意見を聞くだけならパフォーマンスに過ぎません。しかし、戸田の会ではきっちり、市に声を届けるだけではなく、政策に結び付けるといった実績を、ここからいくつも挙げているのです。
各議員がそれぞれ、ご自身が担当した案件を説明して下さいました。
中山議員が取り組んだ浄化槽の問題では、戸田市でわずか9.2%の受検率を引き上げようとしたところ、適正管理や法定点検の普及啓発に努めると市長が答弁、実際に受検率が質問後に向上しています。ちなみに、市長はこの実態を知らなかったようで質問に対して感謝されたとか。この問題、私の地元、市川市も下水道普及率が低いため、とても参考になりました。
金野議員はゴミ処理の問題に関して、たとえば、国道や県道の場合、これまでの答弁ですと「国や県が管理する問題」(こうした答弁は他の自治体でもほとんど変わりません)という回答が出てくるところ、企業のCSRを活用すべきと提言・・これが市当局に受け入れられました。難しい案件でも、良いアイデアがあればクリアできる事例です。
真木議員が実現した「土のうステーション」は、冠水が多い地域には参考になる例でしょう。大雨の最に個人宅でも土のうのニーズが多くなりますが、気軽に土のうが使えるようにと市内7か所に「土のうステーション」を設置。これは埼玉県初の取り組みです。さらに、自転車の反対走行を防ぐために、前かごに「自転車は左側通行」という札をつけることを発案・・正面にこの札をみた反対走行車が左側に寄る効果が出ているそうです。いずれの政策も、冠水が多発、自転車が多い市川市でも参考になる事例でした。
酒井代表は「県立戸田公園の整備計画」について追及。少なからずの自治体で、住民の意見を満足に聞かずに、巨額のプロジェクトを行う事例がありますが、酒井議員は少しでも「市民の意見が反映される」ように取り組み、追及した結果、徐々にではありますが、市当局の姿勢に変化が生じたそうです。
さて、質疑の際にも出ましたが、戸田市で今後、大きな問題となるのは戸田競艇場、いわゆる戸田ボートに関してです。競艇はこれまで同市の財政に多大な貢献をしてきましたが、赤字転落の恐れが出てきました。千葉県では、先日、船橋オートレースの廃止が注目されましたが、今後、戸田市が赤字転落となる競艇をどうするか議論されていくことになります。
船橋オートについて言えば、中山議員のご兄弟が船橋、川口で活躍される現役のレーサーであるため、今般の廃止問題に関して、意見交換をさせて頂きました。
昨今、地方議員の不祥事が目立ちますが、そうしたことに彼らは無縁どころか、システマチックな活動は市民の要望にきちんと応える”実績”を、以上に記したように挙げてきました。よく働いている彼らのような議員がいることを是非知って頂きたいと思います。
何度か、ここのブログやフェイスブックなどでも記しましたが、要望や意見を聞くだけで何ら改善に繋げることができない、いや、それどころか、街頭活動をするだけで、何ら成果を挙げていない議員が少なくありません。残念ながら、市川市内にも街頭活動だけで質問もロクにしない議員がいるのも事実です。有権者の皆さんには、誰が働いているのか、本当に必要な議員は誰なのかを考えて欲しい・・報告会を聞いていて改めて思いました。
少なくとも「戸田の会」の4人は、戸田市民にとって欠くことができない印象・・選挙の際には、4人は戦うことになる厳しい現実がありかならも、4人とも次回の選挙では勝ち上がって欲しいと思っております。
この場を借りて4人の先生、来賓として出席されていた同市選出の菅原文仁県議にお礼を申し上げるとともに、同会の今後ますますの発展を祈念致します。