千葉県はこのほど、「簡素で効率的な政府を実現するために行政改革の推進に関する法律」に基づき、国の示している「総務省式改訂モデル」により、平成25年決算における県の保有資産や、地方債などの負債の状況などを示すバランスシート等の財務諸表を作成、公表しました。
貸借対照表(バランスシート)、行政コスト計算書、純資産変動計算書、資金収支計算書の4表となりますが、このうち貸借対照表と行政コスト計算書をアップしますので、ご覧になって下さい。
まず、バランスシートですけど、公共資産は膨大な額ながら、売却可能試算はバランスシート上では全体の1%にも満たない194億円に過ぎません。これらをすべて売却しても、3兆円を超す借金を踏まえると、焼け石に水としか言いようがないでしょう。
対する負債ですけど、地方債3兆円のうち、臨時財政対策債・・簡単に言えば、国から支払われる交付税を肩代わりとなりますが、それを引いた純粋な千葉県の借金は1兆8000万円。もちらは減少しているのものの、それでも、年間予算を上回る額となっています。
その結果、県民1人あたりの負債は63万7000円、臨時財政対策債を除いても43万1000円。これは、赤ちゃんやリタイヤしたお年寄りにも同等の額がかかってくるので、泣きたくなるような状況と言えるでしょう。
一方の行政コストの決算書ですけど、さすがに厳しい財政状態を反映しているためか、前年度の比較では、ほとんどの項目において減少しています。
とは言え、これも削減には限界があるのは言うまでもありません。行政コストの削減に取り組むのは重要なものの、やはり、本当の意味で財政を改善させるには、入りの部分である県税収入の増加が重要。そのための成長戦略を強化することが求められます。